こういった疑問にMBA大学院生の著者が答えます。
結論
ZERO to ONEとは「0を1にする」経営手法で、ライバルがいなければ独占でき、高収益になるという理論です。
本記事の内容
ZERO to ONEとは

ZERO to ONEとはPayPalを共同創業したピーター・ティールが提唱した0から1を生み出す考え方です。
ティールは、「世の中の進化には1をnにする方法と0を1にする方法の2種類がある」といい、1をnにする方法ではライバルが多く過当競争になり低収益に陥りやすく、0を1にする方法ではライバルがいなければ独占でき、高収益になるとしています。
ティールは0を1にする方法として「1.小さな市場を独占する」、「2.ビジョンを共有する少人数で始める」、「3.偉大なる意思が必要」としています。
1.小さな市場を独占する

ティールはペイパルの決済サービスの開始時に、eBay(190カ国に出品可能な世界最大級のECサイト)で取引が多い数千人のユーザーにサービスを売り込み、数千人のユーザーの1/4に使ってもらうことになり、小さな市場を独占できました。
Amazonの創業者のジェフ・ベゾスも同じ手法を取っていおり、ベゾスは最初に書籍販売を独占し、その後CDやビデオなどの商品に規模を拡大しました。
2.ビジョンを共有する少人数で始める

ティールは「創業時にぐちゃぐちゃなスタートアップは、あとで直せない」という「ティールの法則」を提唱しています。
またビジョンを共有する少人数で始める理由について「時間は一番大切な資源だ。一緒にいたいと思えない人のためにそれを使うのはおかしい。絆が強いほど、居心地よく仕事も捗るし、その後の将来のキャリアもうまくいく。だから一緒に働くことを心から楽しんでくれる人を雇うことにした」と述べています。
ティームは経営資源が少ないベンチャーは意思決定の早さが重要になってくるため、自分と似たような人間を集めるべきだとも考えているのです。
3.偉大なる意思が必要

ティールが採用面接で必ず「賛成する人がほとんどいない、大切な真実は何か」という質問をします。
答えは「隠れた真実」であり、ティームは「隠れた真実に未来の進化の種がある」と思っています。
例えば20年ほど前(ティームがPayPalを創業した頃)、財布を持たずにショッピングに行く人(隠れた真実)を誰も賛成しないでしょう。しかし、現在ではそれが当たり前になりつつあります。
他にも隠れた真実の例として、走っている車の空席があります。空席という隠れた真実を見つけ、トラビス・カラニックは配車サービスUberを立ち上げました。
このように、ティールはほとんどの人が賛成しないことへの挑戦には偉大なる意思が必要と言っています。
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