1万時間の法則の嘘と本当を最新の研究で解説

1万時間の法則 経営
「1万時間の法則ってなに? 1万時間の法則って嘘なの? 効率のいい練習方法って? 何が本当かよくわからないな…」

こういった疑問に、理学部修士であり、MBA大学院生の筆者が解説します。

結論

一流の技術を身に着けるには練習時間も必要ですが、才能とジャンルにもよります。

本記事の内容

1万時間の法則とは

1万時間の法則

この1万時間の法則とはマルコム・グラッドウェルが著書「The Story of Success」で話題を呼んだ「プロになるには1万時間の練習が必要という法則」です。
例えばビートルズは結成当初、1万時間の練習をしたビルゲイツはマイクロソフトを創設前に1万時間のプログラミングを行ったなどの逸話があります。
他にもベルリンにある音楽学校で受賞歴のあるバイオリニストは20歳までに1万時間練習していたという調査や、人気TVゲーム「大乱闘スマッシュブラザーズ」の国内No.1選手が1万5千時間以上プレイしているとYoutubeで公言していました。

1万時間の法則の欠点

1万時間の法則の欠点

「The Story of Success」には「練習の質」には触れられていないという欠点があります。
ベストセラー作家ダニエル・ゴールドマンは、「専門家、熟練したコーチ、またはメンターのフィードバックも重要である」としています。

練習と能力に関する研究

練習と能力

米国ケースウェスタンリザーブ大学

ケースウェスタンリザーブ大学の心理学者ブルック・マクナマラは「Delivarate practiceと能力開花に関して、チェスは26%、音楽は21%、スポーツは18%しか関係がない」と発表しました。そして子供時代に練習を始めた人と大人になってから始めた人では、同じ練習時間でも成長の差が生まれることも指摘しました。
「指導者が1万時間、指導の練習をするとどうなるか」という研究では教育4%、職業に関しては1%しか関係ないとしています。ダメな親は努力してもダメ。ダメな上司は努力してもダメという残酷な結果になりました。

スウェーデンのカロリンスカ研究所

スウェーデンのカロリンスカ研究所の心理学者ミリアム・モシンは10,000以上の双子を対象としたリズム感の実験で「音楽能力は遺伝的が38%も影響するのに対して、練習量が能力に与える影響は見つからなかった」としている。これは練習が意味ないといっているのではなく、10,000時間練習しても一流のバイオリニストになれる訳ではないということです。

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス

ロンドン・スクール・オフ・エコノミクスの認知心理学者フェルナンド・ゴベットとグレルモ・カンピテッリによるマスターチェスプレイヤーの研究では「マスターになるまで728時間から16,120時間の範囲」だということが明らかになりました。
確かに練習は必要ですが、1万時間必要かどうかは才能によるところが多いようです。
1万時間の法則についてさらに知りたい方はThe Great Practice Myth: Debunking the 10,000 Hour Rule • Six Seconds (6seconds.org)

能力を向上させるにはどうすれば良いか

能力の向上

カリフォルニア大学ロサンゼルス校の神経学者ジョージ・バーゾキスは、練習すればするほど「ミエリン」と呼ばれる神経回路を覆う絶縁体が最適化されていることを発表しました。
例えば人がバイオリンを弾くと脳から信号が出されます。その信号が正確にかつ早く伝わるといい演奏を弾くことができます。その信号の正確さやスピードを制御しているのが「ミエリン」なのです。
では、その「ミエリン」をどのように改善したらよいか、バイオリンを例にあげて解説します。
まず演奏する際は1曲丸々演奏してはいけません。1フレーズを演奏して間違えたら、もう1度最初に戻ります。そしてクリアしたら次のフレーズに行きます。このようにミスしたらすぐ修正するという反復練習を行います
もっと正確にミスを修正するには、ゆっくり演奏します
ゆっくり演奏するとより細かなミスに気づき脳から多くの信号で出て、ミエリンの最適化が加速されるのです。

「サッカー」の練習には「サッカー」より「フットサル」が有効です。なぜなら「サッカー」より「フットサル」の方が、ボールを触る時間が長く、より長く「反復練習」に時間を使えるからです。
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