テクノロジー・ライフサイクルとキャズムを解説

テクノロジー・ライフサイクルとキャズム 経営
「テクノロジー・ライフサイクルってどういう過程があるの? キャズムって何? 経営学ってなんだか難しそうだな…」

こういった疑問にMBA大学院生の著者が答えます。

結論

テクノロジー・ライフサイクルとはテクノロジーの市場浸透に関する理論です。キャズムはその詳細は本記事にて解説します。

本記事の参考文献

本記事の内容

テクノロジー・ライフサイクルとは

テクノロジー・ライフサイクル

テクノロジー・ライフサイクルとはジェフリー・ムーアが著書「キャブズ Ver.2.0」にて提唱した、テクノロジーの市場浸透に関する理論です。
新しいテクノロジーは「1.イノベーター」、「2.アリー・アダプター」、「3.アーリー・マジョリティ」、「4.レイト・マジョリティ」、「5.ラガード」の順で浸透します。

1.イノベーター(革新者)

イノベーターとは新テクノロジーに飛びつく最初の2.5%であり、例えば初代iPhoneを発売日に購入した人がイノベーターに該当します。

2.アーリー・アダプター(先駆者)

アーリー・アダプターとはイノベーターの次に新テクノロジーに飛びつく13.5%の人で、例えば初代iPhoneが発売され数カ月経って購入した人はアーリー・アダプター。

3.アーリー・マジョリティ(現実主義者)

アーリー・マジョリティとはアーリー・アダプターの次に新テクノロジーに飛びつく34%の人で、例えばiPhone3GやiPhone4を購入した人はアーリー・マジョリティです。

4.レイト・マジョリティ(追従者)

レイト・マジョリティとはアーリー・マジョリティの次に新テクノロジーに飛びつく34%の人で、例えばiPhone5や6からスマホを購入した人はレイト・マジョリティです。

5.ラガード(頑固者)

ラガードとはレイト・マジョリティの次にシンテクノジーに飛ぶつく16%の人で、例えば、iPhone10からスマホを購入した人はラガードとなります。

キャズムとは

キャズムとはアーリー・アダプターとアーリー・マジョリティの間には大きな谷(キャブズ)です。新テクノロジーはこの大きな谷(キャブズ)に落ちるとこれ以上は浸透できません。なぜならアーリー・マジョリティはリスクを拒むからです。
この大きな谷(キャズム)を超えるにはホールプロダクトを用意したり、他のアーリー・マジョリティが購入する必要があります。
ホールプロダクトとは顧客が必要とするすべてのサービスや商品のことです。これがボトルネックとなって新テクノロジーが浸透しない可能性があります。例えば「iPhoneほしいけどsoftbankにしか売ってない」とか「iPhone欲しいけど、あんまり良いアプリがない」といった理由でアーリー・マジョリティは購入しない傾向にあります。よって販路を増やしたり、アプリを充実させてる事でホールプロダクトを増やす必要があります。
また他の アーリー・マジョリティが購入しないと購入しない傾向にあります。よってアーリーマジョリティのユーザーを積極的に取り込む必要あります。

キャズムの例

米ドキュメンタムは企業向けの文書管理システムを開発、販売しています。
米ドキュメンタムは75業界のシステムを開発しましたが、キャズムの直前で成長が止まりました。
そこで75業界を2業界まで絞り、経営資源(ヒト・モノ・カネ・チエ)をこの2業界に注力しました
2業界の1つである製薬業界では新薬認可申請業務に多大な労力が必要で、申請書類だけで25万~50万ページあります。コストに換算すると1日1億円の費用が数カ月も続きます。
そこでドキュメンタムは新薬認可申請業務を専用システムをつくった結果、キャズムを一気に超えて製薬業界トップ40社中30社が採用されました。その後、米ドキュメンタムはは製造や金融業界にもシェアを広げていきました。

テクノロジー・ライフサイクル一覧

テクノロジー・ライフサイクル一覧

写真はアメリカのテクノロジー・ライフサイクルです。1930年~1950年にかけて、いくつかの製品の普及率が下がっていることがわかります。これは世界恐慌や第二次世界大戦中の影響によって製品が生産できなくなった影響です。その影響以外はテクノロジー・ライフサイクルに従って製品が普及しています。

電話

電話は1875年、スコットランドの発明家アレクサンダー・グラハム・ベルが特許を取得して以降、徐々に普及していきます。日本では1877年に、アメリカから電話が輸出され、普及が始まったのです。

ストーブ

ストーブは1742年、アメリカの発明家ベンジャミン・フランクリンによって開発され、日本では1856年に武田斐三郎によって開発され、寒冷地を中心に徐々に普及していました。

自動車

ガソリン自動車は1885年にドイツ人発明家ゴッドリープ・ダイムラーが開発しました。その後、フォードがフォード生産方式の大量生産により、一気に車を普及させました。

電力

電力は1879年、アメリカの発明王トーマス・エジソンが、白熱電球と発電所を開発し普及しました。1887年に、日本では新橋に火力発電所完成させたことをきっかけに電気が普及します。

ラジオ

アメリカでは1926年に、日本では1925年に社会法人東京放送局がラジオ放送を開始しました。

冷蔵庫

冷蔵庫は1918年、米ケルビネーター社によって世界で初めて製造販売されました。日本では1927年に三井物産が輸入したことから普及が始まります。

洗濯機

1910年にアメリカの発明家アルバ・ジョン・フィッシャーが電気洗濯機の特許をしています。

乾燥機

日本では1967年に、業務用として販売されました。現在も徐々に普及率を増やしています。

エアコン

エアコンは1902年、アメリカの発明家ウィリス・キャリアが開発しました。その後、改良が続けられ、1950年代にエアコンがアメリカで爆発的に売れるようになりました。

食器洗い機

1909年、ゼネラル・エレクトリックが電動式の食器洗い機を発売しました。

カラーテレビ

1954年に、世界初のカラー放送が米NBCで行われ、日本では1960年にカラー放送が行われました

電子レンジ

1945年、米レイシオン社で電子レンジの特許が取得され、1947年に製品を販売し、普及しました。

ビデオデッキ

ビデオデッキは1956年、米アンペックスが開発し、カラーテレビと共に普及しました。

コンピュータ

コンピュータは1975年、米MITS社が、世界初のパーソナルコンピュータ「ALTAIR」販売しました。1977年に米アップル社がAppleⅡを発売して、ベストセラーになります。

携帯電話

1979年、日本電信電話公社が世界初の自動車電話サービスを開始し、1985年には、自動車の外からでも通話可能なショルダー型端末が販売されました。その後改良が重ねられ、コンパクトになると急速に普及しました。

インターネット

インターネットの歴史は1960年代のパケット通信から始まりますが、1991年に世界初のWebサイトが誕生し、本格的に普及するようになりました。

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