こういった疑問にMBA大学院生の著者が答えます。
結論
ティール組織とは社員が自分の仕事を天職と考え、組織の高貴な目標達成のために働く、進化型組織のことです。詳細は本記事にて解説します。
本記事の内容
ティール組織とは

ティール組織とはフレデリック・ラルーが提唱した、「社員が自分の仕事を天職と考え、組織の高貴な目標達成のために働く、進化型組織」のことです。
ラルーは管理されて精神が病む社員がいる中、管理されない組織が爆発的な成果を生むとしています。
ティール組織の特徴

ティール組織の特徴として「A.セルフマネジメント」、「B.全体性の重視」、「D.存在目的があること」があります。
A.セルフマネジメント
原則だれがどんな意思決定してもOKですが、全利害関係者と問題の専門家に、必ず助言を求める必要があります。助言を反映する義務はありませんが、必ず真剣に向き合わなければなりません。
全利害関係者が意見を言え、責任も明確のため、迅速に意思決定ができます。この助言プロセスが進化型組織の核となります。
また情報格差で階級が生まれないように、情報は全公開します。
マクレガーのX理論、Y理論でいうと、進化型(ティール)組織はY理論になります。
B.全体性の重視
人は職場とプライベートで、性格が変わることがよくあると思います。
職場ではバリバリ働いているエリートサラリーマンも、プライベートではボケっと歩いているいたり、漫画やアニメについてやたら熱く語ったりします。
しかし進化型組織では全体の価値観を重視し、「他人の自尊心を気づ付けるのは恥ずかしい行為」という価値観を徹底するため、人はありのままでいられるのです。
C.存在目的があること
進化型組織では「組織の存在意義・使命は何か」を常にメンバーが問い続けています。
「競争」という言葉はなく、目的を共有する同士としています。
イノベーションは計画しても起こらないとし、常に顧客に価値を提供し続ければ結果として変革が起こるのです。
組織進化の5段階

ラルーは組織を5段階に分け、ティール組織に至るまでの進化の過程を提唱しました。
未発達な組織から順に「1.衝動型」、「2.順応型」、「3.達成型」、「4.多元型」と段階を経て最終的に「5.進化型(ティール)」に至るといいます。
1.衝動型(レッド)
1万年前に首長制と原始的な王国が生まれ、力で支配する最初の組織である部族社会です。例えるなら「オオカミ集団」となります。
2.順応型(アンバー)
数千年前に人類は大規模な農業をはじめ、大きな組織をつくり、国家、文明、階級社会が生まれました。例えるなら「軍隊」となります。
3.達成型(オレンジ)
現代主流の組織で、人は階級組織の権威や規範に疑念を抱き、合理的に考えるようになりました。例えるなら「機械」となります。
4.多元型(グリーン)
現成果主義の弊害に疑念を抱いた反体制派やポストモダン思想では、「個々の考えを尊重すべきだ」考えました。例えるなら「家族」となります。
5.進化型(ティール)
平等主義を過度に追求すると総意が得られず行き詰ります。そこで組織が、お互いの信頼と自立の下で動くようになりました。例えるなら「生命」となります。
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