【簡単】スティグリッツ|情報の非対称性とは

【簡単】スティグリッツ|情報の非対称性 経済

「スティグリッツって誰? ニューケインジアンって何? 情報の非対称性とは? 経済学って何だか難しそうだな…」

こういった疑問に経営学修士(MBA)の筆者が答えます。

結論

米経済学者はジョセフ・ユージン・スティグリッツ(1943~)は「ニュー・ケインジアン」と呼ばれる経済学者で、「情報の非対称性」の研究が評価されて、2001年ノーベル経済学賞を受賞しています。詳細は本記事にて解説します。

本記事の参考文献

本記事の内容

スティグリッツの経済学

米経済学者はジョセフ・ユージン・スティグリッツ(1943~)は「ニュー・ケインジアン」と呼ばれる経済学者です。ニュー・ケインジアンとは、フリードマンなど「小さな政府(政府はできるだけ民間に介入しないという理論)」を主張する新自由主義対して、大きな政府(政府は積極的に財政・金融政策を行うという理論)を主張する経済イデオロギーです。スティグリッツは「情報の非対称性」の研究が評価されて、2001年ノーベル経済学賞を受賞しています。
スティグリッツの有名な言葉に「見えざる手など、存在しない」というものがあります。これはアダム・スミスの自由な市場がすべてを解決してくれるという考え方(小さな政府)を否定し、市場には適切な規制が必要(大きな政府)だと主張しているのです。

情報の非対称性とは

情報の非対称性

情報の非対称性とは、取引する売り手と買い手の情報量の違いが、市場に様々な問題をもたらすことです。現代の経済学は新古典派が示した完全競争市場をモデルに市場分析するのが基本で、完全競争市場とは「1.売り手・買い手共に多数存在する」、「2. 市場への参入や離脱は自由」、 「3.商品はすべて同質(例えばスマホや車のデザインで価格差が発生しない) 」、「4.売り手も買い手も、商品についての情報差がない」を前提としています。しかしスティグリッツは、「4.売り手も買い手も、商品についての情報差がない」なんておかしい(情報の非対称性)から完全競争市場などあり得ないと主張しました。またティグリッツは情報の非対称性のせいで市場経済が健全に機能せず、今日の世界では格差が拡大している。だから政府は規制や介入を積極的に行い、格差を解消すべしと述べるのです。
以下に「1.市場での情報の非対称性」、「2.労働市場での情報の非対称性」、「3.情報非対称性とモラルハザード」、「金融市場での情報の非対称性」についてそれぞれ解説します。

1.市場での情報の非対称性

例えば中古スマホ市場で、スマホのコンディションに関する情報は買い手には少なく、売り手だけが持っている場合が多く、買い手は欠陥の可能性を考えて安いスマホにばかりを買おうとします。そうすると、コンディションの良い高めのスマホは市場から排除され、最終的に中古スマホ市場には、安い粗悪品しか残らなくなります。これを「市場の逆選択」といい情報の非対称性からくる市場の失敗なのです。

2.労働市場での情報の非対称性

他にも情報の非対称性からくる以上の失敗として「労働市場の逆選択」があります。例えばある企業が求人広告を出す際に「優秀な人材が応募してきたら、月給50万円でも採りたい。でも無能な人材だったら、とりあえず月20万円で雇ってこき使おう」と考えているとしても、どんな労働者が応募してくるかの情報は持っていません。従って、求人広告には中間の「月給35万円~」と記載しますが、 それだと優秀な人材は「こんな安いとこ嫌だ」と敬遠し、逆に無能な人材は「俺でも35万もくれるの?」と喜びます。結局、このような情報の非対称性から無能な人材ばかりが集まるのです。

3.金融市場での情報の非対称性

さらにスティグリッツは金融市場での情報の非対称性も分析しました。金融市場が完全競争市場なら、借りたい人が多ければ多いほど金利は上がり、少なければ少ないほど金利は下がります。しかし、実際にはある段階から、借り手の数と関係なく貸出金利が下がることがあるのです。これは情報の非対称性によって借り手が堅実な人かリスキーな人か判別できない時、借り手が増えるにつれて貸出金利を上げていけば、やがて借り手はリスキーな人ばかりが集まるようなることが原因なのです。つまり高金利だど借り手がどんなハイリスクな運用をするかわからないから、安全運転させるためにあえて金利を下げるのです。

4.情報非対称性とモラルハザード

情報の非対称性は「モラルハザード(モラルの低下が引き起こすトラブル)」の原因となります。例えば自動車保険を加入したらからといって、運転中に注意散漫になって事故を起こしたり、保険料欲しさにわざと事故を起こしたりすることです。保険会社は情報の非対称性のせいで、事故が偶然、わざと、不注意のどれか、判別しづらいのです。

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