超簡単相対論入門|特殊相対性理論の結論3選

特殊相対性理論3選 自然科学
「特殊相対性理論って何? 動いている物体は時間が遅くなるって本当? 人によって時間の進み方が違うの? 物理学ってなんだか難しそうだな…

こういった疑問に物理学修士の筆者が答えます。

結論

光速度不変の原理とは簡単にいうと、走っている物体から光を放っても光の速度は変わらないし、逆に光の方向に走って行っても光の速度は変わらないという原理です。詳細は本記事にて解説します。

本記事の内容

1.時間の遅れ

時間遅れを光時計で説明

事前知識として、光の速さは変わらないという光速度不変の原理を知ってて下さい。
「光速度不変の原理」の詳細は特殊相対性理論の出発点|光速度不変の原理について1分動画で解説
上写真のようにA君が地球にいてB君は宇宙船に乗っています。
1つの光時計は地球にあって、もう1つの光時計は宇宙船にあります。

光時計の説明

光時計とは上写真のように長さ30万kmあって、光が下から上に向かって秒速30万kmで放たれ、1秒かけて上まで光がたどり着く装置です。

時間遅れを光時計で説明(間違った解釈)

上写真のように1秒後の世界では、A君の光時計は1秒経ったので、下から上まで到着しました。B君の宇宙船は1秒分進みました。そしてB君の光時計も1秒経ったので、下から上まで到着しました。
一見正しいように見えますが、この説明は間違っていています。なぜなら、B君の光時計が明らかに1秒で30万km以上進んでいます(A君の光時計の矢印よりB君の光時計の矢印の方が長い)。つまり、光速度不変の原理に反しているのです。

時間遅れを光時計で説明(正しい解釈)

正しくは上写真のようになります。
A君の世界の1秒後では、A君の光時計は下から上まで行きます。B君の宇宙船は1秒分進みました。しかし、B君の光時計ではA君の光時計が進んだ量(30万km)しか進まず、下から上まで進まないです。これなら光速度不変の原理に反しません
「いやいや、1秒経っているいるんだからB君の光時計も下から上までいかないとおかしい」と思われると思うのですが、これで合っているのです。なぜなら、A君から見れば、B君の宇宙船の中では、時間が経つのか遅くなっているからです。つまり、B君の宇宙船の中ではまだ1秒経っていないのです

時間遅れを計算する式

どのくらい遅れてるのかは上式で求めることができます。よかったら数字を代入して試してみて下さい。

ちなみに、特殊相性理論によると、B君の1秒後の世界では、A君の時計がまだ1秒経っていないのように見えます。つまりA君から見れば「B君は遅れている」と思いますし、B君から見れば「A君は遅れている」と思います。一見矛盾しているように思えますが、これは矛盾ではなく、どちらも正しいことを言っています。なぜなら、A君もB君もそれぞれ独自の時間の基準を持っているからです。これがアインシュタインが特殊相対性理論で出した結論の1つ「時間の相対性」です。

2.同時のずれ

ボールの場合は同時

上の写真のように電車に乗っているA君とBちゃんは、電車の中心からそれぞれ逆の方向に同じ速度でボールを投げます。電車に乗っている2人から見れば、ボールは両方の壁に同時に当たります。また、それを外から見ていたCさんから見てもボールは両方の壁に同時に当たったことがわかります

光の場合は同時がずれる

しかし、光の場合は違います。A君とBちゃんは、電車の中心からそれぞれ逆の方向に同じ速度で光を飛ばします。電車に乗っている2人から見れば、ボールは両方の壁に同時に当たります。しかし、それを外から見ていたCさんから見たら、ボールは後ろの壁に最初に当たって、前の壁に後で当たります。なぜこんなことが起きるのかというと、Cさんから見れば、ボールの速度は電車の速度がプラスされます。しかし光の速度は、光速度不変の原理により、光の速度に電車の速度がプラスされないのです。なので、光に向かってくる後ろの壁に最初に当たって、光から離れていく前の壁に後から当たるのです。

3.物体の縮み

長さの縮みの式

光の速度に近い速さで進むと、物質は縮みます。どのくらい縮むかというと、光速の半分のスピードで進むと、棒は約87%の長さになります。上写真に物体がどのくらいの速度でどのくらい縮むかがわかる数式を記載したので、よかったら数字を代入してみて下さい。
ではなぜ、物体は縮むのでしょうか?「トンネル通過の思考実験」で解説します。

トンネル通過の思考実験

全長40万kmのトンネルを秒速24kmで進む電車(電車の長さは無視)が通ります。しかし、この電車の中には時限爆弾が設置されていて、1秒以内にトンネルを通過できなければ爆発してしまいます。果たして電車は爆弾を爆破させずに、トンネルを通過できるのでしょうか?
答えはYesです。なぜなら、動いている物体は時間が経つのが遅くなるからです。つまり、地上では1秒たっても電車の中では0.6秒しか経っていないので、40万kmのトンネルを電車の時計では1秒以内に通過することができるのです
ここで気になるのが、電車の中から見る世界です。もし電車から見て40万kmのトンネルがあれば、1秒以内で通過することはできません。しかし、電車から見ればトンネルが動いているので、トンネルは縮んで見えるのです。つまり地上から見て40万kmのトンネルが電車からみると24万kmに見えるので、ちょうど1秒でトンネルを通過することができるのです。

参考文献を知りたい方は

「相対性理論」を楽しむ本 よくわかるアインシュタインの不思議な世界 (PHP文庫 )

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