【簡単】宇宙膨張の証拠や理由を解説|宇宙の膨張とは

宇宙膨張の証拠や理由を解説|宇宙の膨張とは 自然科学
【簡単】宇宙膨張の証拠や理由を解説|宇宙の膨張とは

「宇宙って膨張してるって本当? 宇宙が膨張している証拠ってあるの? なぜ宇宙は膨張しているの? ド・ジッター宇宙って何? ビッグウィンパーとは? 物理学って何だか難しそうだな…」

こういった疑問に物理学修士の筆者が答えます。

結論

現在の宇宙はダークエネルギーにより加速度膨張していることが観測から明らかとなっています。詳細は本記事にて解説します。

本記事の参考文献

本記事の内容

宇宙が膨張している証拠

【簡単】宇宙膨張の証拠や理由を解説|宇宙の膨張とは

1922年、ソ連の物理学者アレクサンドル・フリードマンが、アインシュタインの宇宙空間モデルが時間とともにどのように変化するのかをアインシュタイン方程式(一般想定性理論の基礎方程式)を用いて計算した結果、3つの解に基づいて時間変化することを明らかにしました
3つ解のうち1つは現実的にありえないので、残りの2つ解を上表のようになります。解1では宇宙の大きさが最初は加速度膨張をして、途中で膨張から収縮に転ずることを表しています。もし解1が正しければ宇宙は最終的に1つの点にまで圧縮して潰れる「ビッククランチ」という結末を迎えます。フリードマン自身はビッククランチを迎えるとバウンドして再び宇宙は膨張し始めると考えましたが、英物理学者の有名な2人ロジャー・ペンローズとスティーブン・ホーキングがそうはならないことを証明しました。
また解2が正しければ宇宙は加速度膨張と減速度膨張を経たあと再び加速度膨張に転じて、最終的には急激な膨張により人類はおろか全ての物質はミクロな単位でバラバラになる「ビッグリップ」といいう結末を迎えます。現在から60億年前には再び加速度膨張に転じた時期に入ったとされており、これまで得られた観測データからは解2が正しいとされています。
ではなぜ加速度膨張と減速度膨張を繰り返したのかというと、始めはインフレーションと呼ばれる急速な膨張が起きましたが、途中から物質同士が引き合う引力による減速へ転じます。しかし、空間が拡がると天体同士の引力が「ニュートンの万有引力の法則」より弱くなるため、ダークエネルギーと呼ばれる空間を拡げるエネルギーが天体同士の引力より強くなって、空間が加速度膨張に転じたのです。

宇宙の膨張とは

【簡単】宇宙膨張の証拠や理由を解説|宇宙の膨張とは

宇宙の膨張をイメージしやすくするため、上写真のような風船を考えます。例えば私たちの住む天の川銀河とアンドロメダ銀河は加速度膨張により距離が離れています。これは風船が収縮している時に2点をマーキングして、風船を膨らませた後にその2点を見ると距離が拡がっていることからわかります。宇宙の膨張はこの風船にマーキングされた2点に似ており、遠くにある星ほど急激に遠ざかるのです。ただし風船は2次元の面ですが、宇宙は3次元の空間です。

宇宙第3の結末「ビッグウィンパー」

もし仮に、ダークエネルギーが変化して宇宙の膨張が加速も減速もしない平坦な結末を迎えるとどうなるかを説明します。宇宙にある星やガスといった天体は最終的に全てブラックホールに飲み込まれてしまいます。銀河の中心には通常、巨大なブラックホールがあり時間が経過すると銀河の天体や他のブラックホールを全てのみこんでしまうため、宇宙はブラックホールと数種類の素粒子が漂うだけの空間となります。しかし、このブラックホールでさえ時間が経過すると蒸発してなくなってしまうのです。巨大なブラックホールでは10100年という途方もなく長い年月をかけて蒸発し、宇宙は数種類の素粒子が漂う虚無の宇宙となります。このような結末を「ビックウィンパー」と呼びます。

ド・ジッター宇宙

ド・ジッター宇宙とは物質がなく、ダークエネルギーによって膨張するだけの宇宙です。物理学者の中にはド・ジッター宇宙が私たちの宇宙を生んだ「マザーユニバース」だと提唱する人もいます。詳しくは割愛しますがこのマザーユニバースの一部でインフラトン場の値が変動して、ポテンシャルエネルギーが減少すると「エネルギー保存の法則」によりインフラトン場以外の場にエネルギーが増加します。それが私たちの宇宙の誕生であるインフレーションのきっかけとなったという理論があるのです。
しかし、インフラトン場は実在するのかといった問題や、マザーユニバースは確認しようがないといった問題など、現在でも多くの問題や謎があります。

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