【簡単】サービス・ドミナント・ロジックとは|価値共創7つの事例

サービス・ドミナント・ロジック 経営
「サービス・ドミナント・ロジックって何? 価値共創ってどういう意味? サービス・ドミナント・ロジックを事例で知りたい。 経営学ってなんだか難しそうだな…」

こういった疑問にMBA学生の筆者が答えます。

結論

サービス・ドミナント・ロジックとはアリゾナ大学教授ロバート・F・ラッシュとハワイ大学教授スティーブン・L・バーゴが提唱した、「モノ自体に価値があるのではなく、全てはサービスが価値を生んでいる」という考え方です。詳細は本記事にて解説します。

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本記事の内容

サービス・ドミナント・ロジックとは

サービス・ドミナント・ロジックとは

冒頭でも説明したいように、サービス・ドミナント・ロジックとはアリゾナ大学教授ロバート・F・ラッシュとハワイ大学教授スティーブン・L・バーゴが提唱した、「モノ自体に価値があるのではなく、全てはサービスが価値を生んでいる」という考え方です。例えば、大人気ラーメン店がつくる一杯の絶品ラーメンには、高い価値があるように思えますが、大のラーメン好きでも、満腹な状態でもう一杯食べるのは不可能でしょう。絶品ラーメンが価値を持つのは、①食べるのがラーメン好きな人で②空腹なときに限られるのです。
もし絶品ラーメン自体に価値があれば、顧客の状況に関わらず常に価値があるのです。しかし、現実にはモノ自体に価値があるかどうかは、顧客の状況次第なのです。「モノ自体に価値がある」という考えると、この状況は説明できません。こんな状況を説明するために生まれたのが、サービス・ドミナント・ロジックなのです
また、サービス・ドミナント・ロジックの逆、つまり顧客中心で考えず、製品中心で考えることをグッズ・ドミナント・ロジックといいます

サービス・ドミナント・ロジックとグッズ・ドミナント・ロジックの違い

サービス・ドミナント・ロジックとグッズ・ドミナント・ロジックの違い

例えば、ラーメン屋の店長が、ピザを食べたとします。グッズ・ドミナント・ロジックでは「ラーメンとピザというモノ同士を交換している」と考えるのです。しかし、サービス・ドミナント・ロジックでは「材料を仕入れ、ラーメンをつくるスキルを使ったラーメン提供サービスと、材料を仕入れ、握るピザをつくるスキルを使ったピザ提供サービスを交換している」と考えるのです。
ラーメンもピザも一見モノですが、実際には店長が自分のスキルを活かし、材料を仕入れ、道具(鍋や包丁)を選び、料理をつくって、食べられる状態に変えているのです。こう考えると、ラーメンやピザなどの商品も、ラーメン店やピザ屋のスキルを活かしたサービスの一形態なのです。
このようにサービス・ドミナント・ロジックでは「サービスとは、他社や自分のために自分の知識やスキルを使うことである」と考え、モノは間接的なサービスの一形態と捉えるのです。

ちなみにサービス・ドミナント・ロジックでは、貨幣(お金)は間接的なサービスの一形態と考えます。例えば、ラーメンとピザをお互いに物々交換をするのは、とても効率が悪いので、貨幣(お金)を使います。貨幣という間接的なサービスのおかげで、ビジネスは効率的に回っているのです。

グッズ・ドミナント・ロジックの失敗例

グッズ・ドミナント・ロジックの失敗例

ラッシュとバーゴは米国の鉄道会社がなぜ衰退したのかを分析しています。米国の鉄道会社は自社の事業を輸送事業でなく鉄道事業と考え、顧客がバスや飛行機を使っても気にしていませんでした。そしてグッズ・ドミナント・ロジックで考え続けた結果、米国の鉄道会社は衰退してしまいました。

価値共創

価値共創

サービス・ドミナント・ロジックには、価値共創という考え方があります。価値共創とは「顧客が主体となって、企業と価値を共創すること」です。価値はすべてサービスから生まれている、さらにその価値は顧客と企業が一緒に作り上げていく時代なのだと、ラッシュとバーゴは提唱しているのです。

価値共創の事例①SNS

例えばinstagram、Line、TikTokなどのSNSでは、企業が場や機能を提供し、顧客が写真やコメントをアップロードすることで、価値が創造されているのです。特にLineのグループ機能をTodoリストの代わりに使う人もおり、これは顧客が新たな価値を創造している例となります

価値共創の事例②クックパッド

料理レシピ投稿サイト・クックパッドには「つくれぽ」という機能があります。レジピを参考にして料理をつくったユーザーが、レシピ投稿者に対して写真と言葉を添えて感謝のメッセージを送る機能です。このようにクックパッドでは、ユーザー同士が価値共創する仕組みをもっているのです。

価値共創の事例③クイーン「ウィ・ウィル・ロック・ユー」

映画「ボヘミアン・ラプソディ」のプロモーションでも使われたロックバンド・クイーンの名曲「ウィ・ウィル・ロック・ユー」は楽器をほとんど使われていません。聴衆とバンドが一体となって、床を踏み音と手拍子で「ドンドンチャ」というリズムをつくり、全員で「ウィ・ウィル・ウィ・ウィル・ロック・ユー」と合唱し、顧客と一緒に曲を創り上げているのです。このように価値は、顧客といかに共創するかを探っていくことで生まれるのです。

価値共創の事例④モンスターハンター

カプコンの人気ソフト「モンスターハンター」は、強力なモンスターを倒すには4人の協力が必要となります。4人がそれぞれの武器と防具を使い、協力してモンスターを倒すことで、ゲームの価値を共創しているのです。

モンスターハンターの剥ぎ取りでは、確率で色々な素材がでますが、実はモンスターハンターをやめられない理由にこの剥ぎ取りがあるのです。人は不確定なもので当たりが出るとドーパミンがでます。ドーパミンは一般的に快楽物質と認識されていますが、行動強化物質なのです。つまり、剥ぎ取りすればドーパミンがでて、行動が強化され、ゲームがやめれなくなるのです。これはパチンコやガチャも同じ仕組みなのです。

価値共創の事例⑤スターバックス

スターバックスは、ドリンクのサイズはS,M,Lでなく、ショート、トール、グランデ、米国ではさらに大きなベンティ、トレンタというサイズもあります。彼らはなぜ、日本人だけなく米国人にもわからないイタリア語で、サービスを提供しているのでしょうか。
実はサービスには、「顧客を満足させようとするほど、顧客は満足しなくなる」というパラドックスがあります。というのも、提供側が「客を喜ばそう」と頑張ると、客は「この人は私を喜ばそうとしている」と受け止め、上下関係が生まれます。客の立場は上になり、提供者は立場が弱くなるため、客は下の立場からのサービス価値を低く感じてしまうのですだからスターバックスは自分たちのレギュレーション(ショート、トール、グランデ)に客を従わせることで、立場が下にならないように(サービス価値を低く感じさせないように)しているのです。

価値共創の事例⑥響12年

サントリーの名誉チーフブレンダー輿水誠一氏は、ウィスキーの「響12年」をブレンドする際、わざと梅酒樽の元首を少し混ぜました。このことを客に伝えると、客は 響12年を飲むときに味を探索するようになり、客にとって特別な体験となるのです。さらに世界のバーテンダーがそのウンチクを語れることも価値の共創となっているのです。

価値共創の事例⑦千利休

千利休は非日常的な緊張感を創り出すために、小さな茶室を創りました。
この茶室では、亭主である利休も、客人である大名の武将も対等で、狭い茶室では、亭主と客人は1メートルと離れていなかったです。お互いに終始ふるまいを注目し、4時間近く座り続けて懐石をともにするのです。高い緊張感の中で亭主と客人は主客一体となって価値を共創し、洗練の度を高めていきました。このような場を通じてより経験を積み、能力を向上させ、サービスをレベルアップさせているのです。

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