【簡単】23の利益モデル一覧|ザ・プロフィット

利益モデル23選|ザ・プロフィット 経営
「ザ・プロフィットって何? 利益を生み出す23の定型モデルにはどんなものがあるの? 利益モデルを事例で知りたい。 経営学ってなんだか難しそうだな…」

こういった疑問にMBA学生の筆者が答えます。

結論

「ザ・プロフィット」とはキエフ・モヒラ・アカデミー国立大学名誉教授エイドリアン・スライウォツキーの著書で、若者スティーブとメンターチャドによる8カ月間のレッスンを描いたストーリーで、23の利益モデルを紹介しています。詳細は本記事にて解説します。

利益モデルはどのように利益を出すかのパターンモデルです。人は空気や水がないと生き続けられない。同様にビジネスも利益を生まないと継続できず、利益を生むための仕掛けが必要です。

本記事の参考文献

本記事の内容

利益モデル一覧

1.顧客ソリューション利益モデル 顧客を知りつくし、顧客固有のソリューションを開発する
例)ファクトセット社(資産運用者への金融情報提供)
2.製品ピラミッド利益モデル 他社に真似できない低価格でファイヤーウォールをつくり、高価格で稼ぐ
例)マテル社(バービー人形)
3.マルチコンポ―ネント利益モデル 1つの製品を様々なコンポーネントで販売する
例)コカ・コーラ社(食料品、自販機)
4.スイッチボード利益モデル その人しか紹介できない仲介人になる
例)マイケル・オーヴィッツ(ハリウッド製作の仲介)
5.時間利益モデル 他社に真似されるまでの間に利益を出す
例)インテル社(半導体)
6.ブロックバスター 一発を狙うため、研究開発費に大きな投資する
例)製薬会社(新薬特許)
7.利益増殖モデル 1つの技術やコンテンツを他の事業に応用する
例)ホンダ(エンジン技術)
8.企業家利益モデル 社員1人1人に起業家精神を持たせる
例)サイバーエージェント(新卒社長)
9.スペシャリスト利益モデル 業界を知りつくしスペシャリストとなる
例)EDS社(システムインテグレーション分野)
10.インストール・ベース利益モデル 商品は安く売り、商品の消耗品やメンテで稼ぐ
例)エプソン(プリンター)
11.ディファクト・スタンダード利益モデル OS=Windowsといった業界の基準になる
例)マイクロソフト(OS)
12.ブランド利益モデル ブランドによって価格プレミアムを作る
例)アップル社(ノートパソコン、スマホ)
13.専門品利益モデル 他社が追従しないニッチを狙う
例)シマノ(自転車部品)
14.ローカル・リーダーシップ利益モデル 地域の同業他社を駆逐する
例)セイコーマート(コンビニ)
15.取引規模利益モデル 取引規模を大きくして、1案件当たりの利益を大きくする
例)電通(広告)
16.価値連鎖ポジション利益モデル バリューチェーンで重要なポイントをコントロールする
例)マイクロソフト、インテル
17.景気循環利益モデル 他社よりも安いコスト、固定費を実現する
例)トヨタ(トヨタ生産方式)
18.販売後利益モデル 「10.インストール・ベース利益モデル」を全業界に拡張
19.新製品利益モデル 「5.時間利益モデル」より期間が長い製品
例)自動車、コピー機
20.相対的市場シェア利益モデル 相対的なシェアを最大化させる
例)GM、IBM、GE
21.経験曲線利益モデル 経験の累積によってコストと時間を削減する
22.低コスト・ビジネスデザイン利益モデル 価格破壊を起こす
例)ピーチ(LCC)
23.デジタル利益モデル DXを活用して、利益を最大化する
例)AMAZON(ビッグデータ)

利益モデルの前提条件

利益モデルの前提条件

スライウォツキーはビジネスの前提条件を以下のように述べます。

  • ビジネスの再定義をいとわないこと
  • 数字の現状を可視化すること
  • 大ヒットはチームから生まれることを理解すること
  • お客さんのことを良く知ること
  • 利益の源泉は情報であることを知ること

スイッチボード利益モデル

スイッチボード利益モデル

マイケル・オーヴィッツはハリウッドで大成功した実業家です。最初は、映画制作会社に映画俳優を売り込むことから始めました。そして次第に脚本、監督、プロデューサーなどに手を拡げ、映画製作に必要な人材をすべて一通り揃えたパッケージとして提供するようになりました。彼を通さないと大物スターや大物監督は映画で使えないくなり、ハリウッドで絶大な影響力を持つようになりました。このようにして、あたかも電話交換機(スイッチボード)が電話を掛ける人と受ける人をつなげるように、ニーズがある人と仕事を求める人をつなげるのがスイッチボード利益モデルです。かつてIBMは自社製品だけ売っていました。しかし、1990年代の経営変革後は他社製品も調達し、顧客向けソリューションを提供するようになりました。IBMもスイッチボード利益モデルなのです。

時間利益モデル

時間利益モデル

「新製品が1年で他社に真似される。特許でも防げない」と悩むテクノロジー企業は多いです。インテルもこの悩みを抱えていましたが、これを逆手にとって高収益企業になりました。まず、社内で技術の主導権を取り、新製品をいち早く開発し、速やかに普及させる。
テクノロジー業界ではコストは急速に下がります。そこで他社が技術で追いつき真似をし始めた段階で一気に値下げしてライバルを振り切るのです。このように、時間利益モデルはライバルが追いつくまでに、投資を回収するモデルなのです。このモデルはシンプルですが、退屈で単調な仕事が続きます。CPUで世界をリードするインテルも、愚直に生産性を上げてコスト競争力を磨き続けてきたのです。

利益増殖モデル

利益増殖モデル

ホンダは強みのエンジン技術を磨き上げ、自動車、バイク、飛行機などをつくっています。またディズニーはミッキーマウスなどを活かし、映画、テーマパーク、出版、グッズなどを展開しています。このように利益増殖モデルでは自社の強みとなる技術、資産、知的所有権をさまざまな形で再利用することで、開発コストを下げて利益を上げることなのです。カメラメーカーの光学技術がコピー機などに使われているもこの利益増殖モデルと言えます。

インストール利益モデル

インストール利益モデル

プリンター・メーカーはプリンター本体ではなくインクで儲けていることを知っている人は多いです。本体は買い手に販売の選択権があります。しかし、本体を買うと主導権は売り手に移り、買い手はインクなどの消耗品を買わざるを得なくなるのです。消耗品は安いので買い手は気にせずに使い続ける。そこで高価なハードの利益率を下げ、継続的に購入する消耗品の利益率の利益率を高く設定します。インストール利益モデルでは、顧客の使用頻度や使用量を高めるのがポイントです。他にもプラント関係の設備は法律上、定期的にオーバーホールをしなければなりません。このような定期オーバーホールで消耗品やメンテナンス料が発生するので、インストール利益モデルとなります。

取引規模利益モデル

取引規模利益モデル

多くの企業は、売り込み中は熱心ですが、売れた後は顧客を放置しがちです。実は売れた後こそ、顧客との長い付き合いの始まりなのです。ある不動産業者はいったん関わった顧客との関係を絶やさず継続的に価値がある情報を提供し続け、顧客の要望に答え続けました。すると徐々に顧客の信頼を獲得し、新しい案件を任されるようになり、大規模な契約を勝ち取るようになりました。このように取引規模利益モデルは時間をかけて顧客との関係を深めることで、大きな取引を獲得するモデルなのです。他にも電通は常日頃から官僚を接待をして数千億単位の政府案件を受注するのもこの取引規模利益モデルなのです。
このモデルはリターンも大きければリスクも伴います。例えば、大口顧客に注力するあまり、小規模取引を逃して、結局どっちも受注できなかったような展開になりかねません。またスライウォツキーは取引規模利益モデルの「オープン・ドア・シンドローム」も指摘しています。「オープン・ドア・シンドローム」とは取引を全うできるか不安やストレスで、取引を辞退してしまうことです。

新製品利益モデル

上写真のように新製品が世に出ると、販売・利益は徐々に増えていきます。販売量がピークの時は利益も最大となりますが、その後販売量が減ると利益は下がって、最後は0になります。このように利益は放射線を描くのです。
新製品利益モデルの戦略としては、放物線の左側(アーリー・マジョリティまで)は他社の3倍の投資を行い、顧客マインドシェアの獲得に注力して、キャズムという溝を一気に超えます。そして右側(レイト・マジョリティから)はギアを切り替え、投資を3分の1に抑え、キャッシュフロー最大化を目指します。このため、新製品がピークに近づいている兆候を逃さないことが大切となるのです。
先ほど紹介した「時間利益モデル」にかなり類似したモデルとなりますが、「時間利益モデル」は半導体、家電など比較的ライフサイクルが早いモノで、「新製品利益モデル」は自動車、コピー機といった少し他社の追従に余裕があるモノとなります。

バンダイの「たまごっち」は1997年のブーム時代、作れば売れる状態でした。そこでバンダイは設備を増設して、「たまごっち」を量産しましたが、ブームが去ってしまい、結果的に投資を回収できませんでした。このように現在製品は、放物線のどこにあるのか見極めが難しいのです。

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