【簡単】囚人のジレンマ|ゲーム理論で勝つ経営

ゲーム理論 経営戦略
【簡単】囚人のジレンマ|ゲーム理論で勝つ経営

囚人のジレンマって何? 囚人のジレンマを事例で知りたい。 ゲーム理論? 繰り返し囚人のジレンマとは? ゲーム理論は経営学とどう関係あるの? 経済学ってなんだかよくわからないな…

こういった疑問に経営学修士(MBA)の筆者が回答します。

結論

ゲーム理論とは相手の行動を予測して自分の行動を決定する理論です。ブランデンバーガーという経営学者がそれを経営学に応用しました。

本記事の参考文献

本記事の内容

ゲーム理論とは

ゲーム理論とは

ゲーム理論とは相手の行動を予測して自分の行動を決定する理論です。

ゲーム理論は、コンピューターを作ったフォン・ノイマンが1944年に経済学者モルデンシュテルンとの共同で「ゲームの理論と経済行動」とう論文を発表して普及しました。

囚人のジレンマ

囚人のジレンマ図

囚人のジレンマとはお互い協力する方が得なのに、裏切り者が得する状況では互いに裏切者になるというジレンマです。下表のように、容疑者Aと容疑者Bは取り調べを受けていて、両方自白したら「ABともに懲役5年」、両方自白しなかったら「ABともに懲役2年」、片方だけが自白するして、もう片方がしなければ「自白した方は懲役なし、自白しなかった方が懲役10年」となります。もしあなたが容疑者Aならどの行動をとりますか?
容疑者が合理的な場合、「パレート最適」と「ナッシュ均衡」に基づく判断をするので、それぞれ紹介します。

1.パレート最適

パレート最適図

パレート最適とは、それ以上利益を得るためには誰かを犠牲にしなければいけない状態のことです。つまり「AB共に懲役2年」という結果になります。

2.ナッシュ均衡

ナッシュ均衡図

ナッシュ均衡とは、自分だけでは、それ以上利益が大きくできない状態のことです。懲役2年にしようとすると他の容疑者の協力が必要で自分だけでは5年より利益が大きくできないので「AB共に懲役5年」という結果になります。
ちなみにナッシュ均衡は米数学者ジョン・フォーブス・ナッシュ・ジュニア(1928~2015)が提唱した理論で、彼は非協力ゲーム理論(囚人のジレンマ)でナッシュ均衡を数学的に証明し、ノーベル経済学賞を受賞しています。

囚人のジレンマの事例「ウォーターゲート事件」

アメリカ合衆国で1970年代に起こったウォーターゲート事件では、当時の検察は、ニクソン大統領の法律顧問ジョン・ディーンと財政顧問ジョージ・リディのどちらも犯人だと確信していました。しかし、二人とも頑固に黙秘を続けて、捜査は手詰まりになっていました。 そこで検察は、あたかもリディが司法取引に応じて自白して無罪になり、ディーンに自分だけが有罪になると思い込ませるようにしたのです。
まず検察は、故意にリディを大陪審の検事室から出さないようにして、常に検察とリディの接触している時間のほうが長いように見せかけたわけました。さらにリディの弁護士に「リディは捜査に非常に協力的だ」と話し、せひマスコミにもこのことを公表してほしいと頼みました。もちろん弁護士は、それがデマであるのを知っていましたが、ニクソンをはじめとする事件の関係者にそのデマが広がるのが恐れ、わざわざ記者会見を開いて、「リディは完全に黙秘を続けている」と発表しました。
この記者会見を見たディーンは、「記者会見を開いてまで弁護士がリディの黙秘を発表するのはおかしい、実際には裏で検事とリディの間で司法取引が進んでいるのではないか?」と疑うようになり、疑心暗鬼に陥ったディーンは、自発的にすべてを自白しました。つまり囚人のジレンマに陥って、「ナッシュ均衡」に向かってしまったのです。

繰り返し囚人のジレンマ

繰り返し囚人のジレンマとは、囚人のジレンマから道徳的な部分を取り除いて、利得配分だけを目的に二人で行うゲームです。
二人のプレーヤーがお互いに「協調」か「裏切」かのどちらかを選択するだけです。ただし、お互いに何も相談することはできません。ルールとして、もし二人とも裏切るならば、スポンサーは各々に一万円の賞金を与えます。もし二人とも協調するならば、スポンサーが各々に三万円の賞金を与えます。しかし、もし一方が裏切り、他方が協調するならば、裏切者には五万円の賞金が与えられ、協調者には何も与えられません。ここで考えられるのが「個人合理性」と「集団合理性」です。
「個人合理性」では、個人の利益が最大となる選択(このゲームでいう裏切り)を取り、「集団合理性」では二人のプレイやーが同じ選択をとって、集団全体の利益を高める(このゲームでいう協調を選択する)のです。

ゲーム理論で勝つ経営

ゲーム理論で勝つ

「ゲーム理論で勝つ経営」ニューヨーク大学教授A・ブランデンバーガーが企業戦略へゲーム理論を導入した研究です。ゲームは「1.プレイヤー」、「2.付加価値」、「3.ルール」、「4.戦術」、「5.範囲」の5つから構成されています。

1.プレイヤー

価値相関図

プライヤーには図のように「企業」、「供給者」、「競争相手」、「顧客」、「補完的生産者」の5つのプレイヤーが存在します。

企業/競争相手/顧客のゲーム理論

米国モンサント(競争相手)がアスパルテームという人工甘味料を生産していて、コカ・コーラ(顧客A)やペプシ(顧客B)に供給していました。これの特許が切れてオランダのHSC(企業)が生産を始めました。
コカ・コーラ(顧客A)やペプシ(顧客B)はHSC(企業)の参入を歓迎していたのに、HSCからアスパルテームは買いませんでした。なぜならコカ・コーラ(顧客A)やペプシ(顧客B)は、アスパルテームをHSC(企業)から買える事になった事を交渉材料に、モンサント(競争相手)に値下げ交渉を行って安く買えたからです。
HSC(企業)はコカ・コーラ(顧客A)やペプシ(顧客B)だけが利益を得る決定をしてしまったのです。もしHSC(企業)が事前にコカ・コーラ(顧客A)やペプシ(顧客B)と交渉していたらこんな結果にはならなかったでしょう。

このように相手の行動を予測して意思決定をする事はとても重要です。

2.付加価値

付加価値はそのゲームで誰が力を持ち、利益を得るかを決定しています。
また付加価値を決めるのは希少性で、例えば英国デビアスはダイヤモンドシェアを80%以上持っており、あえて流通量を制限してダイヤモンドの価格を維持しています。

3.ルール

ルールは変える事ができます。例えば小売業では「安くするなら値引き」が当たり前でしたが、「ニトリ」や「ウォルマート」はエブリデーロープライスという値引きの代わりに毎日最安値保証をしています。

4.戦術

ゲームは戦術でその認識を変えられます。
例えばアイスのピノはアーモンド味単体で買えないのはご存じの方も多いでしょう。
あれはあえて人気のあるアーモンド味を他のアイスと一緒に売ることで、高い利益を出し、かつ顧客に飽きられないための戦術なのです。

5.範囲

ゲームの範囲は変えられます。例えば楽天ポイントを楽天もモバイルに利用できたりと他のゲームとつなげる事ができます。

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