【簡単】根本的な不等式とは|ピケティのr>gとは

根本的な不等式とは|ピケティのr>gとは 経済

「根本的な不等式って何? ピケティのr>gとは? どうして格差は広がるの? 格差解消法って何? 経済学って何だか難しそうだな…」

こういった疑問に経営学修士(MBA)の筆者が答えます。

結論

根本的な不等式とは(r>gとは)トマ・ピケティ(1971~)が『21世紀の資本』で提唱した「21世紀はさらに格差が広がることを表した不等式」です。詳細は本記事にて解説します。

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本記事の内容

根本的な不等式とは(r>gとは)

根本的な不等式とは(r>gとは)

根本的な不等式とは(r>gとは)トマ・ピケティ(1971~)が『21世紀の資本』で提唱した「21世紀はさらに格差が広がることを表した不等式」です。
rは「資本収益率」、gは経済成長率を表しています。
「資本収益率r」とは、金融資本(預金や株式、国債など)と工業資本(工場や機械など)といった資本全体の価値に対する資本所得(利潤・配当・利子・株の値上がり益・賃料など)の割合のことで、簡単にいうと元手のお金や設備でどれだけ儲かったかを表してします。
また「経済の成長率g」は1国が1年間に生み出した国民所得の、前年比増加率です。ちなみに国民所得は、資本所得に労働所得(国民が働いて得た収入)を加えたものです。
つまり「r>g」は「資産家の不労所得の方が、国民が労働収入よりもかなり大きい」ということになります。さらに経済成長率が下がれば下がるほど、資産家と労働者の間の格差は拡大することを意味しているのです。
また人口が減っても国民所得(国の生産力)が下がるので、r>gがより大きくなります。

格差が拡がる理由

格差が拡がる理由

格差が広がる理由として「1.資本/所得比率」、「2.人口減」、「3.資本の集約」、「4.低成長」があります。それぞれを解説します。

1.資本/所得比率

まず、資本/所得比率(その国にある資本が、国民所得何年分にあたるか)を考えます。資本/所得比率は、貯蓄率が高かったり、成長率が低いと高くなってしまいます。この率が高いほど資本が多く、資本所得も多くなる。つまり格差が拡大するのです。

2.人口減

世界ではアフリカと一部のアジア地域を除いて人口減が進んでいます。また先進国では人口が減り、どの家庭も子どもの数が1人とか2人になってしまうと、 資本を遺産として受け取る相続人の数が減ります。また人口が増えると新しい算出が増えるが、少子化だと新しい産出が少ない上、インフレもなりません。従って財産持ちは財産そのものの価値が高いままで、不労所得も多いままなのです。

3.資本の集約

集中した資本では「規模の経済」(資本量の増大に伴い、収益率が向上すること)が働き、少ない資本の人よりも効率よく資本所得を増大させるのです。しかも資本収益は累積成長(複利で成長)するため、短期的には大したことない収益でも、長期で見れば大きな収益に育ってしまうのです。

4.低成長

ピケティは経済成長は低いのが基本で、高度成長期の日本やここ20年の中国はキャッチアップが起きているとしています。 キャッチアップとは何らかの理由で技術が遅れている国が、それらを導入で急成長する一時的な現象のことで、ひとたび経済が収斂する(先進国と成長国で差がなくなる)とそれ以上の高度成長は鈍化するのです。 ピケティによると、日欧急成長の時期、英米はキャッチアップによる収斂を理解していなかったため、他国の成長に脅威を感し、これがサッチャーとレーガンの保守派革命(成長率が低いのを「福祉国家路線」のせいにして「小さな政府」を目指す革命)につながって格差が拡がったのです。

ピケティによる格差解消の方法

ピケティによると、先進国で最適な最高所得税率は80%以上としました。またピケティは恒久的に課税する「世界的な累進資本税の創設」を提案しました
例えばヨーロッパの国々は、「債務危機」のレベルで公的債務を抱えているので、恒久的な累進資本税を適用することで、資本収益率が下がって格差は縮小し、国庫は潤い財務危機から脱出できるのです。
所得税の累進税率を上げるという手もありますが、21世紀は資本による格差が拡大しつつある時代で、累進所得税というのはむしろ、資本格差よりも所得格差が問題になった20世紀のためのものなのです。
金融資本はグローバル化しており、自国で規制しても、それが他国で運用されたら意味がないので、累進資本税は世界的なものでなければなりません

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