【簡単】マーケティング・ミックスとは|4Pと8Pを事例で解説

マーケティング・ミックス 経営
マーケティング・ミックスって何? 4Pはどういう意味? 8Pとは? マーケティングって難しそうだな…

こういった疑問に経済・経営研究科の著者が答えます。

結論

マーケティングミックスとは、ある市場のニーズにフィットするよう、製品特徴、流通経路、広告、価格などの手段を組み合わせることです。詳細は本記事にて解説します。

本記事の参考文献

本記事の内容

マーケティング・ミックスとは

マーケティング・ミックス

マーケティングミックスとはハーバード・ビジネススクールのニール・H・ボーデン教授が提唱した、ある市場のニーズにフィットするよう、製品特徴、流通経路、広告、価格などの手段を組み合わせることです。
例えば「子供のオモチャ」という市場に参入する時は、「子供が喜びそうなかっこいいカードゲームを作ろう!」、「近所でも買えるように、オモチャ屋だけじゃなくコンビニでも販売しよう!」、「アニメ番組でCMを打とう!」、「おこづかいでも買えるように定価を安くしよう!」という組み合わせが考えられます。これがマーケティング・ミックスです。
マーケティング・ミックスの代表的なフレームワークとして、「4P」や「7P」があります。

4Pとは

4P(製品(Product)、流通・販路(Place)、販売促進(Promotion)、価格(price))

4Pとは経営学者エドモンド・ジェーローム・マッカーシーが提唱した経営手法で、製品(Product)、流通・販路(Place)、販売促進(Promotion)、価格(price)」の4つの手段で分析するフレームワークです。
4つの手段とその組み合わせについてそれぞれ解説していきます。

4Pは他にも4P分析や4P’s(フォーピーズ)と呼ばれたりします。

製品(Product)

製品には「本質サービス」と「補助的サービス」との組み合わせを考える必要があります。

本質サービス

本質サービスとはその製品が提供している本質的な機能で、例えば車であれば移動する機能/車内でコミュニケーションが取れるサービス/SNSで車の写真をアップして、自己承認を満たすサービスなどがあります
またブランドも重要な本質サービスです。スターバックスでMacbookを広げることを「ドヤマック」というのですが、「スタバというおしゃれな場所で、おしゃれなMacbookを広げている俺はなんてイケてるんだろう」という自己効力感で満たされます。スターバックスとAppleはこのような本質サービスを提供しています。

補助的サービス

補助的サービスとは製品に付随している補助的なサービスで、ポイントサービスや無料ラッピング、保証メンテナンスを等を表します。例えば楽天証券に申し込んだら日経新聞が無料で読める、楽天カードに申し込むと5,000ポイントもれえるといったサービスは補助的サービスです。

本質サービスと補助的サービスを組み合わせる

例えば「子供のオモチャ」という市場に向けカードゲームを販売します。本質サービスは「イラストをカッコよくしよう!」、「ルールは簡単にしよう!」というアイデアが考えられます。そして補助的サービスには「公式大会を開こう!」、「ルールがわからに子のために、電話窓口とYoutubeチャンネルを設置しよう!」というアイデアが考えられます。これらを組み合わせることで「子供のオモチャ」という市場の「カッコよく、簡単で、夢中になれるオモチャ」というニーズにフィットさせていきます。

流通チャンネル(Place)

流通チャンネルとはメーカーから最終ユーザーに製品が渡るまでの場所のことです。
出典:沼上 幹「わかりやすい マーケティング戦略」有斐閣アルマ 2008年

流通チャンネルは「どの経路を通るか」、「どの場所で売るか」というの組み合わせを考えることが大切となります。「どの経路を通るか」とは、例えば商社やその他卸売業を通すのか、通すとしたら何社と取引するのかなどを考える必要があります。例えば、ルイ・ヴィトンは直営もしくは正規契約の店舗のみで販売をしています。なぜならヴィトンのバックがコンビニで買えてしまったらそのブランド価値は大きく下がるので、そうならないように閉鎖的な流通チャンネルをとっているのです。「どの場所で売るか」は、有店舗小売業か無店舗小売業かを以下表の中から考える必要があります。

有店舗小売業 無店舗小売業
スーパー 自動販売機
コンビニ カタログ通販
ホームセンター テレビ通販
ドラッグストア ネット通販
ディスカウントストア ネットオークション
百貨店 フリマアプリ
専門店 訪問販売
一般小売店  
コープ(生協、農協)  
100円ショップ  
その他(アウトレット)  

↓流通チャンネルの戦略について知りたい方は↓

販売促進(Promotion)

販売促進には「広告・宣伝」、「販売活動」、「広報活動」があります。

広告・宣伝

テレビCMには製品にフィットした時間帯があります。例えば子供向けオモチャであればアニメや子供番組のCMで流したり、化粧品はドラマのCMで流すと適切でしょう。

販売活動

広告・宣伝と違って販売活動は狭い範囲にしか情報を伝えることができません。例えば営業マン1人が持つ取引先は多くても100社くらいですし、専門店の販売員も1日に50人ほどしか対応できないでしょう。
しかし販売活動をする人は会社のイメージになったり、顧客のニーズと自社の製品の問題点を企業に持ち帰って整理するという重要な機能を果たしています

広報活動

お金を払わないで自社の記事や製品の紹介をしてもらうことです。
例えばNASAがロケットを打ち上げるとニュースや取材で取り上げられ、勝手にスポンサーがつきます。
最近ではSNSや動画配信サイトで宣伝することで、多くのコンテンツが知られるようになりました。

価格(Price)

低価格競争で生き残るのは市場で1社か2社のため、多くの企業はいかに付加価値を付けて高く売るかを考えなければなりません。

↓価格戦略について知りたい方は↓

8Pとは

8Pとはクリストファー・ラブロックとヨッヘン・ウィルツが提唱したサービス業のマーケティング・ミックスです。サービスは形をもたないので、製造業のマーケティングが通用しません。製造業はマーケティング・ミックスを4Pで考えますが、サービスでは4つ追加して8Pで考えます。

サービス・プロダクト(Product service)

レストランの主なサービスは食事やワインの提供ですが、受付やウェイターなどのサービスもあります。このようにサービス・プロダクト(製品)は、中核のコア・サービス(食事やワイン提供)と補完的サービス(予約やウェイター)の組み合わせで提供されています。競争が激化すると、コア・サービスは次第に似てくるので、ウェイターの接客などの補完的サービスを高めることで差別化を図ります

場所と時間(Place&time)

レストランに店舗が必要なように、多くのコア・サービスでは、物的な設備が必要です。顧客の利便性を考え、コア・サービスをどこで提供するかを考えることが大切です。一方で、補完的サービスの中でも予約のように情報を扱うのはネットにより低コストで提供できます。いまやサービス時間は24時間・年中無休が常識なので、ITを活用し、積極的に顧客に情報を提供すべきです。

価格とその他のコスト(Price&other user outlays)

私たちは料金だけを考えがちですが、レストランに来る客は、料金以外にも交通費、店まで移動時間、予約の手間といった料金以外の負担も感じています。そこでスマホアプリなどにより顧客の予約の手間を削減することで、顧客が感じるコストを下げることができます。ライバルの存在も忘れてはならないが、ライバルとの価格だけを比較して値下げすると、コストすら回収できなくなるので、料金面以外の顧客のコストも比較すべきなのです。

価格を決める際にはサービスコストがわからないと、そのサービスを提供するために必要な全社の間接費を集計した活動基準原価計算(ABC法)という方法でコスト計算できます。

プロモーションと教育(Promotion&education)

サービスは無形なので違いがわかりにくいです。どの店もメニューは似ているし、実際に体験しないと評価もできません。そこで顧客に実際に体験させたり、「ぐるなび」などの口コミで顧客に紹介してもらうのが効果的です。

スターバックスは広告や値下げを一切しません。それはスターバックス体験が一番のマーケティングと考えるからなのです。

サービス・プロセス(Process)

サービス・プロセスとは、例えばレストランなら、予約→カクテルサービス→テーブルへ案内→料理とワインの注文→ワインサービス→テーブルサービス→食事→料金の請求→料金の支払いといったプロセスのことです。食事顧客体験は、このサービス・プロセスで大きく左右されます。プロセス全体に大きな問題があれば、サービス・プロセスの再設計が必要です。

物理的環境(Physical service enviroment)

顧客がサービスを評価する上で、サービス環境(物理的環境)は重要な目安となっており、サービス環境(物理的環境)がすぐれていれば顧客満足度も上がります。また従業員もサービス環境で長時間過ごすので、従業員の生産性を高めるためにも工夫が必要なのです
例えば音、臭い、色彩は重要で、ロンドンの地下鉄は破壊行為防止のためクラシック音楽を流しています。しかし、単に環境の見た目が美しければいいわけでなく、お手洗いに迷わずいけたり、バリアフリーを考えるなど顧客が快適で使いやすいことが大切なのです。

人(People)

スターバックスのサービス・プロフィット・チェーン

サービスの成功は接客スタッフが重要となります。例えばミシュランガイドのレストラン評価も、味だけなく接客レベルも厳しく採点します。サービス担当者は接客だけてなく、顧客ニーズを探り、顧客にサービスを提供して、関係を構築し、顧客ロイヤリティを作る役割も担っています
サービスの長期収益を考える組織は、高い報酬で優秀な人材を採用・研修・権限移譲し、高収益を実現して人材に投資します。ライバルは他の経営資源にある程度まで模倣できても、優秀な人材は模倣できません。優秀なサービス企業では利益目標やシェア拡大よりも、サービス担当者の処遇や顧客志向の姿勢が最優先なのです。例えばスターバックスは従業員の高い満足度により、顧客の満足度を生み出すサービス・プロフィット・チェーン(上写真参照)を実現することで、ビジネスを成功に導く経営プロセスを創り上げているのです。

ディズニーランドでは従業員満足度が非常に高く、社員1人1人が笑顔でディズニーの世界観を演出することにより、顧客満足度も高めているのです。

生産性とサービス品質(Productivity&quiality)

サービス品質と生産性は両立が難しいです。サービスの不満は売上低下を招き、値引きで収益が悪化し、生産性も落ちる悪循環に陥ります。サービス品質と生産性という2つの課題に同時に取り組むため、まずは今のサービスを顧客視点で評価することが重要です。評価できないものは管理できず、問題も把握できないため、対応策を練ることができません。

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