歴代で最もヤバい医者|ジョン・ハンターの生涯

歴代で最もヤバい医者|ジョン・ハンターの生涯 生物
歴代で最もヤバい医者|ジョン・ハンターの生涯

「ジョン・ハンターって誰? ジョン・ハンターの生涯を知りたい。 ジョン・ハンターがヤバイって本当? ジョン・ハンターの功績を知りたい。 科学って何だか難しそうだな…」

こういった疑問に物理学修士の筆者が答えます。

結論

スコットランドの外科医ジョン・ハンター(1728~1793年)は死体の収集が趣味で、解剖した標本は1万4000点にもなります。詳細は本記事にて解説します。

本記事の参考文献

本記事の内容

ジョン・ハンターの生涯

歴代で最もヤバい医者|ジョン・ハンターの生涯

『ジキル博士とハイド氏』という小説のモデルになった、ジョン・ハンター(1728~1793年)は、スコットランドの農家で10人兄弟の末っ子として生まれました。
ジョン・ハンターは1728年のスコットランド生まれ。勉強が苦手で、読み書きも大きらいな野生児で、13才で学校をやめてしまいます。逆に兄ウイリアムはインテリで、医者をしていました。ジョンはどんな仕事もうまくいかなかったところ、ウイリアムの副業の解剖教室で働らかせてもらうことにしました。ジョンは手先が器用ですぐに解剖を教えてくれた兄より上手になり、外科医としての知識も学んでいきました。解剖教室は、スコットランドの田舎にあるにもかかわらず、ロンドンの大学よりも高度なことを学べたので、ヨーロッパ中から生徒が集まってきたため、ウイリアムは大もうけしました。 しかし、当時は「死体を切り刻まれると最後の審判でよみがえれなくなる」と教会で噂になっていたため、だれも死体を提供してくれず、解剖実習をするための遺体集めが大変でした。そういうよごれ仕事は、すべてジョンが手配しました。例えば罪人が死刑になれば、待ち構えてもらってきたり、誰かが死んだと聞けば、すぐにお墓をほりおこして遺体泥棒をしました。
遺体が腐ってしまわないように解剖は秋から冬に行われました。ジョンは12年の間に約2000体の解剖をしたとの記録があります。これは寒い間、毎日1体の計算となります。その結果、ジョンの家には、自分で解剖し、作った標本が1万4000点もありました。表玄関からは、 社交好きなジョンの妻のお客様が使い、裏玄関からはジョンが世界中から買い集めた人間や動物の遺体が運びこまれるのです。ちなみにジョンが身長249センチメートルの巨人がいると知った時、 遺体がどうしてもほしくて巨人に会いに行き、まだ生きているのに、死んだら買うからとお金の交渉をしはじめました。巨人は友人たちに、自分が死んでも、遺体をジョンにわたさないでと頼んで亡くなりましたが、巨人の遺体がほしいジョンは、 そうぎ屋に多額のお金(現在価値で400万円)を渡し、ひつぎのなかの遺体を、石と取り変えさせて手に入れたのです。よほどうれしかったのか、自分の肖像画に巨人の骨格標本を描いています。その他のお気に入りには妊婦の遺体です。ジョンは妊娠3カ月から臨月までの遺体を集め、こまかく画家にスケッチさせました。そんなジョンも65歳の時に狭心症の発作で亡くなりました。

ジョン・ハンターの功績

標本を集めるだけでなく、ジョンはたくさんの発見をします。 例えば、お母さんのおなかのなかで、 赤ちゃんとお母さんの血管は直接つながっていると考えられていましたが、血管と血管の間に胎盤があり、血管が分かれていると発見しました。他にもトカゲのしっぽがいつも同じところで切れること、切れても再生することを発見し、ニワトリのとさかに、けづめ (足の後ろ側につきでた突起)を移植するとくっつくことまで発見したのです。
解剖とは別に、ジョンはプラシーボ効果(偽薬を知らずに飲むと本当に効いてくるような現象)を気づいていたので、淋病が治る薬としてプラシーボ(偽薬)を患者に渡して治したり、自分のペニスに淋病を植え付けて治すという研究も行いました。他にも「あなたの歯買います」とかかげると、貧しい子供がわずかなお金目当てに殺到して、ジョンは子供たちから歯を引き抜き、新鮮なうちに貴族の歯茎に縛りつけました。その歯は3年もったといいます。
ジョンはかなり危ない人間のように思えますが、ふだんの講義でも熱心で生徒からの信頼が厚かったようです。また、ジョンは必要なとき以外は術しませんでした。たとえば、銃で受けた弾の傷は、切らずに自然に治すことをすすめました。多くの解剖をしたことでだれよりも人の体のしくみを理解していたのです。そのため、病人の血を抜くくらいしかしない18世紀に、ジョンは外科を科学にして、「実験医学の父」「近代外科学の開祖」と呼ばれるようになります。また経済学で有名なアダム・スミスや当時の首相ウィリアム・ピッドもジョンによる手術を受けてます。
他にも貴族や大金持ちたちが、ジョンに手術をしてもらおうとつめかけますが、ジョンは 「金持ちどもはひまだから待たせておけ。 おまえは働かないといけないんだから」と貧乏人を優先的に手術しました。 さらにジョンは、金持ちからはもちろんお金をもらいましたが、貧乏人からはたいしてもらわなくても、どんどん治療してあげまし た。特にめずらしい症例や実験台になってくれる患者は、ただで治療してあげたそうです。 ちなみにジョンの弟子ジェンナーは天然痘ワクチンという人類初のワクチンも発明しており、医学の後継者を残したのもジョンの貢献といえます。
またハンターは「進化論」を提唱しています。ハンターは晩年に「人間の起源」について考えるようになり、動物や人間の頭蓋骨を集めました。中でもサル、黒人、白人の頭蓋骨を集め「ヒトはサルから段階的に進化してきた」ことを述べ、「アダムとイブがいるならそれは黒人だった」と確信したのです。
現在ではロンドンの王立外科医師会の建物の中にハンテリアン博物館があります。そこには、そこには奇形の胎児や、病気で大きくな った臓器のホルマリン標本、巨人やめずらしい動物たちの骨格標本など、ジョン・ハンターが持っていた標本が3500点以上展示されています。

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