ジョブ理論3つの事例

ジョブ理論 経営
「ジョブ理論って何? ジョブ理論に関する事例ってあるの? 経営学はなんだか難しそうでな…」

こういった疑問に、MBA大学院生の筆者が解説します。

結論

ジョブ理論とはイノベーションを起こすための理論で、お掃除ロボットがジョブ理論の例としてあげられます。詳しくは本記事に解説します。

本記事の内容

ジョブ理論とは

ジョブ理論とは

ジョブ理論とはクレイントン・クリステンセンが提唱した、イノベーションを起こすための理論です。
クリステンセンはイノベーションを起こす方法は、顧客の片づけたい「ジョブ(顧客が片づけなければならないこと)」を見つけ、解決策を探して、「雇用」されることだとしました。

ルンバの事例

ルンバの事例

アイロボット社は「部屋を掃除する」という「ジョブ」を見つけ出し、解決策として自動で掃除してくれるロボット「ルンバ」を開発しました。ルンバは全世界の多くの家庭で「雇用」され、多くの人は部屋を掃除しなければならないという「ジョブ」から「解雇」されました。

米国企業では新しい仕事が発生するたびにスキルを持つ人を「雇用」し、その仕事が終わると「解雇」されます。この理論は米国流の雇用システムがもとになって作られました。

通信制の大学の事例

通信制大学の事例

ある大学は「学生がこの大学を雇用して解決したいジョブは何だろう」と考えました。
この大学が「オンライン通信課程」の学生に調査をしたところ、「生活レベル向上のために立派な学歴がほしい」という声があり、利便性、サポート体制、資格修得、短期終了が学生のとっての解決したいジョブでした。
その声をきっかけにこの大学はほぼ放置状態だった通信課程に力をいれ、利便性、サポート体制、資格修得、短期終了を充実させました。その結果、その大学は「米国でイノベーションに富んだ大学」と評されるようになりました。

Sharpの事例

Sharpの事例

逆にシャープは顧客の「ジョブ」を失って「解雇」されました。
2000年代後半、シャープは液晶テレビで多くのシェアを持っていましたが、韓国や中国メーカーの台頭でその地位を脅かされていました。シャープは世界トップレベルの半導体技術やスマホ用の小型液晶ディスプレイに投資すれば良かったのですが、あくまでも液晶テレビメーカーとしてこだわり、液晶テレビに投資し続けました。すると顧客は「シャープのテレビは高いだけで、クオリティは韓国や中国メーカーとさほど変わらない」と思うようになり、シャープのテレビは顧客の「ジョブ」から「解雇」されました。
その後、シャープは生産拠点を売却し、今では台湾メーカーの傘下となっています。

「ジョブ」と「ニーズ」の違い

ジョブとニーズの違い

ニーズは「何か食べたい」や「なんか癒されたい」等の漠然としたもので、「ジョブ」は具体的に「部屋の掃除をやってほしい」、「生活レベル向上の為に立派な学歴が欲しい」といったものです。
ちなみにネットフリックスのCEOリード・ヘイスティングスは「家でリラックスした時間を過ごしたい」というジョブについて徹底的に考え抜いて、ネットフリックを成長させてきました。
いくらクオリティの高い製品やサービスでも顧客の「ジョブ」で「雇用」されなかったら、顧客は増えず、イノベーションとはならないのです。

ヘイスティングスCEOは、「ライバルはアマゾンか?」と問われて、こう答えている。「リラックスするためにすることは、すべてライバルだ。ビデオゲームとも競うし、ワインとも競う。実に手ごわいライバルだね」
出典:永井 孝尚「MBA必読書50冊を1冊にまとめてみた」KADOKAWA 2019年)

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