イノベーションのジレンマの事例2選|原因と解決策を解説

イノベーション 経営
「イノベーションのジレンマって何? どんな事例があるの? イノベーションジレンマの対策は? 経営学ってなんだか難しそうだな…」

こういった疑問にMBA大学院生の筆者が回答します。

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結論

イノベーションジレンマとはリーダー企業が本気で研究開発をしているのに、破壊的技術によってその地位を失うことです。有名な例では、キャノンのカメラがスマホカメラにシェアを取られました。

「リーダー企業とか破壊的技術ってなんだよ!」

本記事で詳しく解説するので安心して下さい。

本記事の参考文献

本記事の内容

1.イノベーションのジレンマとは

イノベーションのジレンマとはハーバードビジネススクール教授クレイトン・クリステンセンが提唱したリーダー企業は競争感覚を研ぎ澄まし、顧客に注意深く耳を傾け、新技術に積極的に投資するからこそ、リーダーの地位を失うという理論です。

リーダー企業とはその業界のトップの企業です。業界は2位や3位をチャレンジャー、それ以下をフォロワー、どこも真似しないようなニッチな企業をニッチャーと言います。

イノベーションのジレンマの事例(デジカメvsiPhone)

2008年にiPhoneが発売されました。当時のカメラ機能は画質が低く、動画も取れなかったです。カメラメーカーはiPhoneのカメラを「おもちゃ」としていました。しかしスマホカメラの性能は上がり、どんどんシェアを奪われていき、2008年には1億1600万台あったデジカメ生産量は、2019年には1,400万台と1/10近くまで落ち込みました。

カメラメーカーは決してサボっていたわけではありません。じゃあ、なぜこのような状況が発生するのかというと、「破壊的技術」の進歩が「持続的技術」に近づて「持続的技術」の出番がなくなったからです。

「破壊的技術」とは製品性能は下がるが、低価格・シンプル・小型化などを実現し、それまで使わなかった新しい顧客に使われる技術で、ここではスマホカメラが 破壊的技術 に該当します。

「持続的技術」とは昔からある製品の性能を持続的に高めた技術で、デジタルカメラが 持続的技術 に該当します。

つまり、携帯性と利便性で劣るデジタルカメラが、少し性能が劣るスマホカメラに市場を奪われたのです。

破壊的技術にはスマホのようなこれまでに買わなかった顧客を取り込み、市場を成長させる技術である「新市場型破壊」と、100均のような「とにかく安いものでいい」という人に低価格で製品を提供するローエンド型破壊があります。

イノベーションのジレンマに関するその他の事例(大型コンピュータvsパソコン)

1980年以前、IBMは大型コンピュータで圧倒的シェアを持っていた。当時パソコンは大型コンピュータの性能に比べ、「オモチャのような技術」でした。しかし1970年代後半にアップルがアップルコンピュータを販売すると、たちまちパソコンが普及しました。持続的技術の大型コンピュータが破壊的技術のパソコンにシェアを奪われようとしていたのです。

その後、パソコンの普及に焦っていたIBMのケアリー会長は、IBMのパソコンを作るプロジェクトを立ち上げます。結果として「IBM PC」が完成し、 IBM PCはデファクト・スタンダードになるほど普及しました。

デファクト・スタンダードとは市場で標準とされた規格のことで、USB規格やブルーレイなどがそれに該当します

イノベーションのジレンマ原因

イノベーションのジレンマの原因

①株主の圧力

破壊的技術は最初「おもちゃ」のような技術と思われます。株主からは当然「おもちゃに投資するなら株主還元しろ!」とういう圧力がかかるため、株主がたくさんいる大企業からはイノベーションが生まれにくいのです。

②新しいビジネスに関する知識を持っている人材がいない

大企業の人は優秀ですが、既存の分野で優秀なだけであって、新しいビジネスに関しては何もできない人や、自律的に新しいビジネスについて学ぶ人が少ないです。

③技術革新がお客さんのニーズを超える

カメラの画質を向上させても、人間の肉眼で把握できる画質には限りがあります。このようにある一定以上の技術は意味がないのです。

イノベーションのジレンマの解決策

イノベーションのジレンマの解決策

IBMがパソコン市場へ後発的に進出した事例から、イノベーションのジレンマの解決策を解説します。

プロジェクトを小さな組織にまるごと任せる

当時のIBMは官僚的組織でフットワークが重かったため、14名の社内ベンチャー組織を結成してフットワークを軽くしました。

失敗するなら早めに失敗して小さな犠牲にする

社内ベンチャーは「手段は問わないが、1年間」という、自由裁量と厳しい期限が与えられました。

既存の価値観や仕組みは、失敗要因になるので使わない

IBMが自社開発主義だったが、社内交渉すると期限が間に合わないため、チップはインテルから、OSはマイクロソフトから調達しました。

まったく新し市場を見つけるか、開拓させる

パソコンはIBMが未経験だった小売業経由で販売されました。

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