【簡単】フリードマンの新自由主義|ケインズ主義との違い

フリードマンの新自由主義|ケインズ主義との違い 経済
【簡単】フリードマンの新自由主義|ケインズ主義との違い

「新自由主義って何? 新自由主義とケインズ主義ってどう違うの? 新自由主義の成功事例は? k%ルールって何? 経済学ってなんだか難しそうだな…」

こういった疑問に経営学修士(MBA)の筆者が答えます。

結論

新自由主義はミルトン・フリードマン(1912~2006)が1962年に本書『資本主義と自由』で提唱した「小さな政府」を推進する経済学イデオロギーです。詳細は本記事にて解説します。

本記事の参考文献

本記事の内容

ケインズ主義と新自由主義の違い

ケインズ主義と新自由主義の違い

ケインズ主義と新自由主義は真逆の資本主義イデオロギーです。例えばケインズ主義が「大きな政府」といって、政府は民間に積極的に介入して、特に不況下では公共事業などをドンドン行うべきとしています。実際に世界恐慌(1929年)の際にルーズベルト大統領がニューディール政策を行ったのはケインズ主義の影響です。しかし、その後1973年の石油危機で発生したスタグフ レーション (不況+インフレ)をケインズ主義では克服できませんでした
それに対してフリードマンの新自由主義は「小さな政府」といって、政府は民間に必要最低限しか介入しないとしています。実際にでレーガン大統領がレーガノミクス(1981年)を行ったのは新自由主義の影響です。
しかも「大きな政府」は、安心感を与えるかわりに多様性を潰す。だから僕らは、政府の権力に制限をかけつつ、その権力を分散させなければならないのだ。

新自由主義とは

新自由主義とは

新自由主義はフリードマンが1962年に本書『資本主義と自由』で提唱した経済学イデオロギーで、1976年にフリードマンはその新自由主義の実績からノーベル経済学賞を受賞しています。
1970年代はケインズ主義だけでなく、中国とソ連といった社会主義国家も経済的に低迷する中で、国民は肥大化し続ける政府に不信感を抱き、従来とは違ったイデオロギーを期待しました。新自由主義はそんな時代に支持されました。
フリードマンによると、新自由主義の経済的自由は「何でも金で片がつく」ため、思想的自由の確保や差別の排除にもつながるとしています。例えば自分の主義主張を本や広告で世に広めたいと思うなら、 広告費やCMや本を準備すればいいのですし、権利を拡大したければ、議員や政治家に政党に献金をして法律化してもらえばいいのです。
さらにフリードマンは、経済を自由に発展させるからこそ、 経済力が政治から切り離された1つの権力となり、それが政治権力を抑制できる力ともなると述べています。

新自由主義における政府の役割

新自由主義における政府の役割と、政府が介入すべきではない役割を解説します。

k%ルールの制定

フリードマンは世界恐慌が起きた理由を政府が設置したFRB(アメリカの中央銀行制度:日本の日銀のような機関)の対応のまずさだと述べ、さらに現在の経済低迷も場当たり的な政府の介入が原因だと指摘した上で、「安定した通貨制度」の制定が政府の役割として提案しました。
フリードマンは安定した通貨制度を作った上で、責任は全部政府が負い、それ以外の政府権限は、極力排除するとしたのです。
この安定した通貨制度の1つがk%ルールなのです。k%ルールとは場当たり的に政府が通貨量を増やすのではなく、政府の介入なしで一定率(k%)、通貨量を増やしていくという制度です
こういった制度を制定することで、肥大化した政府に自由が脅かされることなく、 経済を安定させられ金融政策のルールを法制化して議会の監視下に置き、通貨供給量も人間の裁量から切り離して、法律の規定に従って決めていくことができるのです。

政府が介入すべきでない役割

フリードマンは逆に政府が介入すべきでない役割に以下のようなものをあげました。

・農産物の買取価格保証。
・輸出関税や輸出制限。
・農産物の生産制限や原油の産出規制。
・家賃、物価、賃金の統制。
・労働者への最低賃金や商品の価格上限。
・企業活動に対する規制。
・ラジオとテレビの規制。
・現行の社会保障制度。
・事業や職業の免許制度。
・公営住宅及び住宅建築への補助金。
・平時の徴兵制。
・国立公園。
・営利目的での郵便事業を禁止すること。
・有料道路。
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新自由主義の成功例

新自由主義の成功例

新自由主義の成功例として南米チリがあがられます。1973年にピノチェトが独裁者になると、国内の左翼勢力一掃のため、アカ狩り(共産党員の追放)・虐殺・投獄・国外追放などを行いました。その後、シカゴ・ボーイズ(フリードマンの弟子たち)をチリに招き、チリを社会主義から新自由主義へ転換させました。
企業の民営化、農地改革の廃止、自由貿易などが実施され、短期的にはすばらしい経済成長を遂げ、「チリの奇跡」と呼ばれました。しかしその後チリでは貧富の差の拡大、輸入品の急増による国内製造業が壊滅、石油危機の余波によるハイパー・インフレ、累積債務などが発生しました。1985年にはチリ経済はケインズ主義へ転換し、持ち直しました。

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