【簡単】悪とは何かを哲学的に解説

悪とは何かを哲学的に解説 哲学
【簡単】悪とは何かを哲学的に解説

「悪って何? 歴代の哲学者にとって悪とは? 哲学って何だか難しそうだな…」

こういった疑問に経営学修士(MBA)の筆者が答えます。

結論

悪とは何かについては紀元前アリストテレスの時代から議論されてきました。悪とは何かについ歴代の哲学者たちの理論をそれぞれ解説します。

悪とは「他人に危害を加えることを楽しむこと。 道徳的に悪くて残酷なこと。」
アックスフォード英英辞典:悪

本記事の参考文献

本記事の内容

悪とは何か

悪とは何か

悪とは何かについては紀元前アリストテレスの時代から議論されてきました。悪とは何かについて「1.ソクラテス」、「2.ウィトゲンシュタイン」、「3.大庭健氏」、「4.田島正樹氏」、「5.民主主義」の理論をそれぞれ解説します。

1.ソクラテスの悪

ソクラテス(B.C.469-399)は「徳は知識である。従って悪っしき行為は無知によるのであって、何人もみずからすすんで悪をなさない」 と述べました。つまりソクラテスに言わせてみれば「私たちから見たら悪い行いでも、その人から見たら決して悪い行いではない」のです。

2.ウィトゲンシュタインの悪

哲学者ウィトゲンシュタイン(1889-1951)は博士論文『論理哲学論考』にて「言葉自体が不明確でないと明確に答えることができない」と述べました。例えば「アメリカの首都は?」、「現在の日本の総理大臣の名前は?」というような明確な言葉で構築された疑問文には明確に答えることができますが、「悪とは何か?」や「神は存在するのか?」というような「悪」という言葉自体や「神」という言葉自体が不明確なので、「悪」や「神」といった単語を含む疑問文には明確に答えられないのです。

3.大庭健氏の悪

哲学者であり、倫理学者でもある大庭健氏(1946-2018)は「いわれなき苦痛を与えることが悪ということの核をなしている」と述べています。いわれなき苦痛とは、本人のためにならない苦痛のことです。例えば予防注射を打つことは、苦痛を与えることですが、本人の将来のためになります。また欠点を述べることも、精神的な苦痛になりますが本人の将来のためになります。大庭氏はこれらのような「いわれ」のある苦痛に関しては悪ではないとして、それ以外の「いわれ」のない苦痛に関しては悪であるとしたのです。

4.田島正樹氏の悪

哲学者田島正樹氏(1950-)は「それ自体が無い方がいいような悪は存在しない」と述べました。例えばイジメがあった場合、イジメっ子はいなかった方がよかったかというと議論の余地があります。そして田島氏はイジメの理由を「自他と区別がつかないくらい同調することで、少しの差異でも悪意に満ちた裏切りに感じる」と述べ、解決策に「イジメを殲滅することではなく、違いを楽しめるようにすること」と述べました。
また田島氏は同調についても述べており「同調を求めることは悪ではないが、過度に求める善意は悪意を求める」としました。

5.民主主義での悪

民主主義では多数決をもとにルールや法律が決定されます。もしそれらルールや法律を破ることが悪だとするならば、少数派はルールや法律の決定に納得していないため、悪になりやすい(法律やルールを破りやすい)のです。
また多数派の幸せが優先される理論にアメリカの哲学者ジェレミ・ベンサム(1748-1832)が提唱した「最大多数の最大幸福」があります。これは幸せの総量を最大化する理論でトロッコ問題を説明例としてよくとりあげられます。トロッコ問題とは「あなたがトロッコの進路を変えないと、5人が死にますが、進路を変えると1人が死にます、あなたは進路を変えますか?」という問題です。「最大多数の最大幸福」で考えるなら当然トロッコの進路は変えるべきでそれが正義ですが、その判断か正義か悪かは議論の余地があるでしょう。

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