アインシュタインの脳|天才の脳を解析

アインシュタインの脳|天才の脳を解析 生物

「アインシュタインの脳ってどうなっているの? アインシュタインを知りたい。 グリア細胞や軸索って何? 科学って何だか難しそうだな…」

こういった疑問に物理学修士の筆者が答えます。

結論

アインシュタインの脳は世界中の研究機関に配布され、カリフォルニア大学の研究チームがアインシュタインの脳はグリア細胞が多いことに気づきました。詳細は本記事にて解説します。

本記事の参考文献

本記事の内容

アインシュタインとは

アインシュタインの脳

アルベルト・アインシュタイン(1879-1955)はドイツ出身の物理学者で、物理学の発展に最も貢献した1人です。ソ連のノーベル物理学賞受賞者レフ・ランダウが物理学への貢献度で物理学者をランク付けした結果、1位がアイザック・ニュートン(1642-1727)、2位がアインシュタインといったように、いかにアインシュタインが物理学に貢献したかがわかります。以下にアインシュタインの論文について少しだけ解説します。

  • 光電効果…金属に光を当てると電子が飛び出す実験を光電効果といい、ある波長を境にいくら強い光を当てても電子が飛び出さなくなることから、光は波でもあり粒子でもあることを説明しました。
  • ブラウン運動…当時(1905年)、原子の存在は疑われていましたが、コップの中に花粉を入れると不規則に落ちていくことから「水分子が花粉にぶつかっているからだ」と考え、それを数学的に証明しました。
  • 特殊相対性理論…光の速さを物差しとすると、速く動く物体は縮むし、時間が遅くなるという結論を示しました。またE=mc2(E:エネルギー、m:質量、c:光速度)というエネルギーと質量は同じものだという理論も提唱しました。例えば太陽は1秒間に50億kg軽くなって私たちに光エネルギーを届けているのです。
  • 一般相対性理論…特殊相対性理論は等速直線運動を前提としていますが、一般相対性理論はそれを拡張して加速度運動している物体にも適用できるようにしました。
大人になったアインシュタインの性格はかなり風変りでした。例えば常に物理の考えたごとをしていたため、家の鍵を無くしたり、実験器具を壊したりすることはよくありました。また恋多き男性でもあり、ノーベル賞で獲得したお金を全額元妻へ渡すなど恋愛関係のトラブルが彼の人生ではよくありました。ちなみに幼少時代のアインシュタインはどちらかというと「嫌なことから逃げる」くせがあり、ドイツ出身なのにスイスの大学に行ったのはその性格のせいなのだったのです。

アインシュタインの脳

アメリカの病理医トマス・ハーヴェイ(1912-2007)がアインシュタインの脳を持ち帰りそれがのちに全世界の研究機関へ配布され、調査されることになります。アインシュタインの脳の調査でわかった「軸索」、「グリア細胞」と「ニューロンの海馬」についてそれぞれ解説します。

軸索

カリフォルニア大学マリアン・ダイアモンドの研究チームはアインシュタインの脳の軸索が数多く複雑に張り巡らされていたことがわかりました。軸索とは脳のニューロン(神経細胞)にある電気信号を伝える部位で、これらが複雑に張り巡らされているということは「ある考え」と「別の考え」を組み合わせ、新しいものを創り出せるのです。ちなみに生後10カ月までは誰しもが同じ数だけの軸索を持っています。しかし、電気信号が与えられない場合は衰退して死滅していきます。つまりアインシュタインは「情報を与えられること」により赤ちゃんの時の軸索が普通の人より残っているのです。

グリア細胞

同じくカリフォルニア大学マリアン・ダイアモンドの研究チームはアインシュタインの脳は「ひらめき」と関係がある部位のグリア細胞の数(ニューロンとグリア細胞の比率)が常人の2倍もあることがわかりました。グリア細胞とは脳細胞1つです。脳細胞にはグリア細胞とニューロンがあり、グリア細胞の数(ニューロンとグリア細胞の比率)は脳が複雑な動物ほど多くなります。例えばヒルはグリア細胞とニューロンの比率が1:40、マウスやウサギは1:3、鳥類は1:2、猫やウマは1:1、ヒトは1.5:1、像やクジラは4~7:1となっています。ヒトより像やクジラの方が脳の構造が複雑かどうかは疑問が残るものの、おおむね脳構造の複雑さとグリア細胞は比例しています。

ニューロンの海馬

カリフォルニア大学ダーリア・ザイデルは、アインシュタインの海馬は左脳の海馬のニューロンは右脳の海馬のニューロンより、常人に比べて大きいことがわかりました。海馬とは学習と記憶に関係する脳の部位で、アインシュタイン左脳の海馬と大脳新皮質(論理や発想を伴う部位)は強く結びついている可能性があるのです。
ちなみに子供の頃は時間が長く感じられたと思います。これは海馬を通過する情報量が多いと思い出すのに時間がかかることが原因だとされています。

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