二重スリット実験とは|シュミレーション仮説を解説

電子の二重スリット実験 自然科学
二重スリット実験とは|シュミレーション仮説を解説

「電子の二重スリット実験って何? コペンハーゲン解釈とは? 多世界解釈やパイロット波解釈を知りたい。 この世は仮想現実って本当? 物理学って何だか難しそうだな…」

こういった疑問に物理学修士の筆者が答えます。

結論

二重スリット実験とは、光の波と粒子の両方の性質が観測できる実験で、この世界が仮想現実かもしれないこと根拠でもあるのです。詳細は本記事にて解説します。

本記事の参考文献

本記事の内容

二重スリット実験とは

電子の二重スリット実験

二重スリット実験とは、光の波と粒子の両方の性質が観測できる実験です。この実験では上写真のように、隙間が2つ空いたスリットに電子銃(電子を一個一個飛ばす装置)を打ち込みます。すると打ち込まれた電子は隙間を通って、後ろのスクリーンに当たり、跡を残します。しばらく打ち続けると縞模様のように跡が残ります。これは電子が波のように、2つのスリットを同時に通過して干渉し、山と谷のような跡を残しているのです。もし電子が粒子なら、どちらか一方のスリットを通るので干渉することはありません。つまり、電子が粒子なら縞模様にはならず、スクリーンに2本の線が残るだけですが、上写真では波のように干渉する結果となりました。

電子のセンサーカメラ付き二重スリット実験

次に上の写真のよう二重スリットにセンサーカメラを取り付けて、電子がどちらのスリットを通り抜けたか確認します。電子がスリットを通過するとどちらか一方のセンサーカメラが反応するようになります。するとスクリーンには縞模様ではなく、2本の線が残るのです。これはセンサーを付けた途端、電子が波から粒子になったことを表しています。この現象は電子だけでなく、光の基である光子やフラーレン(炭素原子が60個集まった分子)でも同じ現象が起きます。なぜ二重スリットにセンサーカメラを付けただけで、電子は波から粒子に変化したのかというと実は不明なのです。この現象の答えかもしれない「コペンハーゲン解釈」、「多世界解釈」、「パイロット解釈」、「シュミレーション仮説」の4つの仮説を解説します。

コペンハーゲン解釈

コペンハーゲン解釈

コペンハーゲン解釈では、電子は波で観測するとその波が収縮して1つの粒子が発見されるという、物理学で最も一般的な解釈です。ここでいう波とは確率の波を表していて、例えば波の振幅が大きいところでは電子は発見されやすく、振幅の小さいところでは電子発見されにくいのです。つまり二重スリット実験でいうと、縞模様の跡が残った箇所は波の振幅が大きく、跡が残った(観測された)瞬間に波が収縮して、1つの電子の跡が残っているのです。
また二重スリットにセンサーを取り付けた場合は、センサーが観測した瞬間に波が粒子に変わるため、干渉が起きず、スクリーンに粒子としての跡が残るのです。

多世界解釈

多世界解釈は確率の分だけ世界があるという解釈で、コペンハーゲン解釈と併用されることがあります。電子の二重スリット実験では波が電子の存在確率を表していました。つまりその存在確率だけ世界があり、電子がスクリーンに跡を残す(観測される)瞬間に、その場所に跡を残した世界が分岐するのです。波の振幅が大きい(確率が高い)ほど、その世界に分岐しやすくなりますが、もちろん波の振幅が小さい(確率が小さい)場合でも、その世界に分岐する可能性はあります。

パイロット波解釈

パイロット波解釈とは、最初に波が拡がって、粒子はその波の形状にしたがって移動するという解釈です。電子の二重スリット実験でいうと、電子銃が電子を放った瞬間に波が形成されて、その波の形状に従って電子が進むのです。これはゴルフのグリーンに似ていて、うねっているグリーンであれば必然的にボールが転がって行きやすい場所があります。これと同じように電子も波の形状によって、進みやすいルートがあり、結果縞模様の跡を残すのです。また二重スリットにセンサーを取り付けた場合は、波の形状が変化すると考えると、縞模様から2本の線になるつじつまが合うのです。

シュミレーション仮説

シュミレーション仮説

シュミレーション仮説とは、この世界はバーチャルシュミレーションで、人が意識が届かない場所では計算が行われないという説です。例えば「グランド・セフト・オート」のようなゲームでは、画面に映っていない人や車は動いていません(計算が行われていません)。ゲームの登場人物を全て動かすには、ゲーム機のCPUがフル稼働しても計算が追いつかないため、登場人物は画面に映って初めて動き出すのです。
実は電子の二重スリット実験でもこの原理があてはまります。電子は観測されるまで、計算量の少ない確率の波として振る舞い、発見されると計算量の多い粒子として振る舞うという説がシュミレーション仮説なのです。

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