
「ドーパミンって何? ドーパミンの実験を知りたい。 ドーパミンが増えたり減ったりするとどうなるの? 脳科学って何だか難しそうだな…」
こういった疑問に物理学修士&MBAの筆者が解説します。
結論
ドーパミンとは快楽物質とも呼ばれますが、人間の行動を強化する神経伝達物質です。詳細は本記事にて解説します。
本記事の参考文献
本記事の内容
ドーパミンとは

ドーパミンとは快楽物質とも呼ばれますが、人間の行動を強化する神経伝達物質です。ドーパミンとは快楽物質とも呼ばれ、人間の行動を強化する神経伝達物質です。ドーパミンは以下のような時に発生します。
- 楽しいことをしている時目的を達成した時
- 他人に褒められた時
- 新しい行動を始めようとする時意欲的なやる気が出た状態になっている時
- 好奇心が働いている時
- 恋愛感情やときめきを感じたときセックスで興奮している時
- 美味しいものを食べている時
ドーパミンの実験
1953年、カナダのマギル大学ジェームズ・オールズとピーター・ミルナーらは、ラットの脳に電極を埋めこんで、ラッドがレバーを押すと電気刺激を与える実験を行いました。すると、空腹、子育て、性欲、足に電気ショックを与える「罰」などあらゆる生理的欲求を放棄してボタンを押し続けました。ひどいラッドは24時間に2000回/時間というペースでボタンを押し続けたのです。
またアメリカのチューレーン大学ロバート・ガルブレイス・ヒースは精神患者の治療として、先ほどのラッドと同じ実験を人間に行いました。すると、ラッドと同様に夢中になってボタンを押し続けました。これらの実験で、脳内には非常に強い快楽を呼び起こす仕組み、つまりドーパミンが研究されるくっかけとなったのです。
ドーパミンの過剰
ドーパミンが過剰に分泌されると以下のような症状が現れます。
- 興奮状態になり、時には攻撃的になる。
- アルコールやタバコの依存症や過食などの行動やめれなくなる
- 幻覚を見たり、妄想を抱いたりする。
依存症とドーパミン
依存症にはタバコ、酒、ギャンブル、セックス、恋愛、カルト宗教など多くの種類があります。これらはすべて①ドーパミンが放出される→②脳が快楽を覚える→③海馬に記録する→④抑制系(セロトニンやGABA)がドーパミンを抑える→⑤抑制系では制御ができないといったプロセスを経て依存症になります。通常の人は④プロセスでドーパミンの分泌量が制御され、依存症にはなりません。しかし、セロトニンの分泌が上手くできない人や、ドーパミンが多すぎる場合は依存症になるのです。
アルコール依存症はアルコールがGABAを抑制するため、本来ドーパミンを抑制するはずのGABAがドーパミンを上手く制御できずに依存症に陥るのです。
依存症とドーパミン
ドーパミンが不足すると以下のような症状が現れます。
- 意欲や興味、好奇心などが衰退し、無気力な状態になる。
- パーキンソン病といった身体が震える症状が現れる。
オピロイドとは
ドーパミンは快楽物質と言われますが前述したとおり、快楽物質ではなく行動強化の物質です。では快楽物質とは何かというとオピロイドです。ランナーズハイという現象がありますが、ランナーズハイはオピロイドによる作用なのです。例えば自分の限界に近いのペースで運動時間が30分以上、運動量が5km~10km走ると脳は苦痛を和らげるためにオピロイドが分泌し、鎮痛作用が発生するのです。この時のオピロイドをβエンドルフィンともいいます。
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