競争優位性を事例で解説|競争優位性はオワコンか

競争優位性 経営
競争優位性って何? どんな戦略があるの? 競争優位性がオワコンってほんと? 経営学って難しくてよくわからないな…。

こういった疑問にMBA大学院生の筆者が回答します。

結論

競争優勢性とは他社に無い、自社の強のことで、その強みも変化の激しいこの時代ではすぐにオワコン化しています。

本記事の内容

1.競争優勢性とは

競争優位性とは

競争優位性とは競争優勢性とは他社に無い、自社の強みのことです。
例えば「自社には特許がある!」、「うちの会社は業界No.1だ!」、「この会社の事業は法律で守られていて他社が参入できない!」などが競争優位性となります。

戦略で見る競争優位性

戦略で見る競争優位性

①コストリーダーシップ戦略

コストリーダーシップとは他社より低コストで商品を売る戦略であり、「規模の経済性」や「生産管理手法」を利用して低コストを図ります。

②差別化戦略

差別化戦略とは顧客の特定ニーズに対応し、より高い価格で売れるようにする戦略です。
例えばダイソンのエアマルチプライアー(羽根の無い扇風機)は他の扇風機に無いデザインや特許技術で差別化された商品で、GoProは他のビデオカメラに無いコンパクトなデザインと手振れ補正技術により差別化された商品です。

エアマルチプライヤーはダイソンの技術者がハンドドライヤー(ホテルやレストランのトイレについてるやつ)の開発中に「空気が流れる時にその周りの空気も一緒に巻き込まれる」という現象に気づき、これをファンにも応用しようと考えたのが開発のきっかけです。

③集中戦略

集中戦略とは「選択と集中」とも呼ばれ、市場や商品を限定し、そこに経営資源(ヒト・モノ・カネ・チエ)を注力するという戦略のことです。
集中戦略で成功例としてマブチモーターという小型モーターの製造販売を行っている会社があげられます。マブチモーターは世界屈指のヒゲ剃りメーカー「ブラウン」から好条件でモーター開発を頼まれましたが、マブチモーターの「選択と集中」した分野でなかったため、依頼を断りました。その代わりに自社モーターの研究範囲でブラウンが必要としている性能の商品を開発し、10分の1の価格で売りました。
このように、特に経営資源の限られた企業では集中戦略をとることが重要です。

競争優位の終焉

競争優位性の終焉

コロンビア大学ビジネススクール教授リタ・マグレイスは「競争優位の終焉」という本を出しました。この本でマブレイスは、時価総額10億ドルの上場企業5,000社から特に成長し続けている企業を10社選び出し、分析した結果、「競争優位性を持続させる時代は終わった。これからは一時的競争優位性を持続的に獲得する時代である」と述べました。
つまり、一発のヒットだけでは企業は成長できず、企業を成長させるにはヒットを連発しなければならないということです。
またマグレイスは「競争優位性を持続的に獲得する方法」についても述べています。

競争優位性を持続的に獲得する方法

競争優位性を持続的に獲得する方法

①安定性と俊敏性を両立し、常に変わり続ける

常に一貫した高い目標を持ち続け、ステークホルダーとの関係も大切にしている問題が起こると判断は迅速で、やってきたことの中止もいとわないが、目標は全くぶれない。この2つが相乗効果を生み出し、一時的な競争優勢を獲得し続けることができます。

ステークホルダーとは会社に影響を受ける人たちです。例えば株主、従業員、取引先、顧客、会社の近隣住民などがステークホルダーに含まれます。

②衰退の前兆をつかみ、うまく撤退する

例えば写真がデジカメに代わる時代に、富士フィルムはいち早く写真事業の撤退を決意して、今ある経営資源から化粧品事業に切り替えました。その結果、衰退するどころか、売上を大きく伸ばし、現在でも優良企業として活躍してます。このように時代の変化に敏感に反応することが重要です。

③資源配分を見直し、効率性を上げる

富士フィルムは写真事業の撤退をする際に、自社の持っている技術を徹底的に洗い出しました。その結果、写真フィルムをつくるのに必要なコラーゲン技術写真の色あせを防ぐ抗酸化技術ナノテクノロジー技術の3を組み合わせることで、「アスタリフト」という大ヒット商品を作り上げました。
アスタリフト | FUJIFILM ビューティー&ヘルスケア Online

④イノベーションを習熟する

ハバードビジネススクール教授クレイトン・クリステンセンは「破壊的イノベーション」の理論を確立させて、破壊的技術を成功させるには「プロジェクトを小さな組織ごとにまとめる」、「失敗するなら早めに撤退させて、小さな犠牲に留める」、「既存の価値観や仕組みは、失敗要因になるので使わない」、「まったく新しい市場を見つけるか、開拓させる」としています。
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あまり知られていないですが、SONYは12回もイノベーションを起こしたすごい企業です。

クリステンセンは「破壊的技術でイノベーションを12回も起こした日本企業がある」と言っている。かつてベンチャーとして欧米家電メーカーに挑んだソニーだ。
出典:永井 孝尚「MBA必読書50冊を1冊にまとめてみた」KADOKAWA 2019年

⑤考え方を変える

競争優位性を持続する企業は、昔の成功モデルにしがみつくのではなく、常に新しい成功モデルを考え、変化することが大切です。

⑥個人への影響についても考える

変化に合わせてそれに対応できる個人のスキルアップもしなければならないため、自律的に成長し続ける人材が必要である。

社員の自律性を高めるには統制をやめ、社員の自律性を支援することが大切です。
社員に報酬を出して自立性を促す方法は、報酬が無くなると社員は自律性を無くすため、良くないとされています。

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