認知的不協和とは|認知的不協和を応用した説得方法

認知的不協和 心理学
「認知的不協和って何? 認知的不協和について事例とかってあるの? 認知的不協和を応用するには? 心理学ってなんだか難しそうだな…」

こういった疑問に、MBA大学院生の筆者が解説します。

結論

認知的不協和とは、そのの人が持っている態度と一貫しない情報(認知)を強制的に与えられると、認知状態に矛盾が生じ、不快なので、人は無意識にその矛盾を解消しようとすることです。事例や応用は本記事で説明します。

本記事の内容

認知的不協和とは

認知的不協和

認知的不協和とはその人が持っている態度と一貫しない情報(認知)を強制的に与えられると、認知状態に矛盾が生じ、不快なので、人は無意識にその矛盾を解消しようとすることです。

例えば①たばこを吸っている人が②「たばこが体に悪い」という情報をテレビで見たとすると、その人は③A.たばこは悪くないとネットで検索する(情報の信頼性や重要性を下げる情報を見つけ出す)、③B.体に悪いけど、たばこ税を払って社会に貢献していると思う(別の情報をもとに全体として協和を維持する)、③C.たばこをやめる(自分の態度を変える)といった行動をとる。

認知的不協和モデル

認知的不協和に関する実験

認知的不協和に関する実験

2つのグループに分けて、被験者に「つまらない作業」をさせます。作業終了後は被験者に「作業は楽しかった」と周りの人に言わせます。
1つ目のグループは報酬20ドル2つ目のグループは報酬1ドルを払いました。
20ドルをもらった人は「つまらない作業」を「楽しかった」と言わされて、認知的不協和となります。
しかし、20ドルも報酬をもらっているので、「高い報酬をもらうために嘘をついている」という理由で不協和を解消できます。
1ドルをもらった人も「つまらない作業」を「楽しかった」と言わされて、認知的不協和となります。
しかし、1ドルしか報酬をもらっているので、報酬を理由に不協和を解消する事ができません。
そこで「本当にあの作業は楽しかった」と思い込む事により、認知的不協和を解消せざるを得なくなります

戦時中、捕虜に「共産主義はいいものだ」と言わせて、1ドルあげると、捕虜は「本当に共産主義はいいものだ」と思うようになったという研究もあります。

認知的不協和を応用した説得方法

認知的不協和を応用した説得方法

段階的依頼法(ふっと・イン・ザ・ドア法)

①最初に受け入れてくれそうな軽い依頼をする。

「ちょっと申し訳ないけど、この荷物をあそこまで運ぶのを手伝ってもらえませんか?」

②相手が受け入れて、実際に行動してくれるとお礼をするとともに、相手を「親切ですね」とおだててる。そのうえで、1回目よりも重い依頼をする。

「助かりました!親切ですね!実はうっかりしてて、まだ荷物が残っているんです…しかもさっきより重いんですが…手伝ってもらえませんか?」

「一度は協力した」という事実や自分が相手に与えた印象との整合性から、認知的不協和を回避するために追加の依頼を受け入れます。

譲歩的依頼法(ドア・イン・ザ・フェイス法)

①受け手が明らかに拒否しそうな応諾コストの高い依頼をわざと行う。

「この商品は定価で10万円します!」

②受け手が拒否すると、譲歩する形で応諾コストの小さい依頼を行う。

「もうこれ以上は無理ですが…ちょっと店長に相談します!」
「店長と相談させて頂いて8万円まで値下げできました!」

相手が譲歩したということから、自分も「譲歩しなければ」という気持ちになり、第二依頼を受け入れています。これを社会的返報性規範という。

得点除外法(ローボール法)

①受け手に取って魅力的な条件を示して依頼を行う。

「謝礼金を出すので心理実験に参加してもらえないですか?」

②相手が依頼を受け入れたら、受け手にとって不利な条件を提示する。

「実はその実験は朝の7時からなんですが、よろしくお願いします。」

「一度は応諾した」という事実から、「やっぱやめる」と前言撤回することにかかる心理的コストが大きくなり(認知的不協和になり)、不利な条件を受け入れてしまいます。

段階的依頼法(ふっと・イン・ザ・ドア法)の実験例

フリードマンとフレイザーは、いきなり大きな依頼をした条件(応諾率16.7%)に比べて、あらかじめ小さな依頼をして、受け入れられたら大きな依頼をする条件(応諾率47.4%)の方が高く、特に小さな依頼と大きな依頼が関連がある条件(応諾率76.0%)がひときわ高かったとしています。

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