マルクスの資本論を5つに要約して解説

資本論 経済
「マルクスって誰? 資本論って何が書いてあるの? 資本家の搾取ってどういうこと? 経済学の本って難しくてわからないな…」

こういった疑問に経済・経営研究科の著者が答えます。

結論

マルクスは「資本主義の矛盾」が書かれた「資本論」を発表します。資本論に記載されている「資本家は労働者から搾取する」というはフレーズは有名です。詳細は本記事にて解説します。

マルクスは資本論の1部を執筆して他界しました、その後エンゲルスが2部と3部を執筆しました。
労働者の社会主義革命の必要性に関する彼の理論は、特にロシア、中国、東ヨーロッパで、20世紀の歴史に大きな影響を及ぼしました。
出典:オックスフォード英英辞典 karl-marx – Definition, pictures, pronunciation and usage notes | Oxford Advanced Learner’s Dictionary at OxfordLearnersDictionaries.com

本記事の参考文献

本記事の内容

1.使用価値と交換価値

使用価値と交換価値

使用価値とは買った人にどんな利便を与えるか比較不可能な価値を表してます。例えば遭難して空腹な時にダイヤモンドとパンがあったら迷わずパンを選びます。個人の主観や状況によって異なる比べることのできない価値が使用価値となります。

交換価値とはほかの商品と比較した場合の分量を表す比較可能な価値。例えばパンをつくるよりダイヤモンドを作るほうが労働者の人数や時間がパンより遥かに多いです。それがダイヤの交換価値が高い理由です。価値を比べようとする客観的な価値を交換価値となります。

抽象的人間労働

抽象的人間労働とは商品にどれだけの労力をかけたかで価値をとらえることです。
労働者の労力、人数、時間を総称したものを抽象的人間労働と呼び、抽象的人間労働が大きいほど、交換価値が大きくなる傾向にあります。

2.資本家階級から労働者階級への搾取

資本家階級から労働者階級への搾取

10ドル(商品1個の価格)=4ドル(原料費)+4ドル(機械や道具の維持管理費)+2ドル(人件費)
これでは利益がでないため、マルクスは剰余価値(労働力の価値を超えて生産すること)が利益を生むとしています。
剰余価値には絶対的剰余価値(サービス残業)相対的剰余価値(給料を減らす)特別剰余価値(技術革新で機械の生産量がアップする)の3つがあります。
ただし、特別剰余価値はすぐに他社にマネされてしまうので、結局、労働者に低賃金労働やサービス残業させることが利益を生むとしています。
10ドル(商品の価格)=4ドル(原料費)+4ドル(機械や道具の維持管理費)+1ドル(人件費)+剰余価値(1ドル)

マルクスはこれを資本家階級から労働者階級への搾取と言っています。

他社に追いつこうとして技術革新を行うと、余った労働者のクビを切ります。剰余価値を生み出すのは労働だけなので、企業は儲からなくなります。
このように儲けようとして儲からなくなる資本主義のシステムを資本主義の矛盾とマルクスは言っているのです。

ちなみに労働力購買のための資本を可変価値機械・工場・原材料などそれ自体から剰余価格を生み出せない価値を不変価値といい、利益を出すには可変価値を変えるしかないというのがマルクスの考えているのです。

3.資本の一回転

資本の一回転

資本の一回転とは商品を作る「生産期間」と商品を売る「流通期間」の合計です。
産業資本(メーカー)の「流通期間」を短くして、お金を早く欲しいという要望から「商業資本(卸売業や小売業)」が発展します。商業資本(卸売業や小売業)の台頭により、産業資本(メーカー)は作ったらすぐお金を手にでき、それ使って設備拡大へと充てることができるようになりました。

4.不均等的拡大

不均等的拡大

例えばA社(チーズメーカー)、B社(チーズを作る機械のメーカー)があるとして、A社が生産拡大するため、「チーズを作る機械いっぱいつくって!」とB社に言います。
B社は機械をいっぱいつくるために「チーズをつくる機械を作るための機械」を増設します。
つまり、A社は「チーズを作る機械」を増設するのに対して、B社は「チーズを作る機械」と「チーズを作る機械を作るための機械」を両方を製造・調達しなければならないため、B社の設備とA社の設備に乖離が生まれます。これを不均等的拡大といいます
もしA社のチーズが売れなくなったら、B社は「チーズを作る機械」と「チーズを作る機械を作る機械」の両方の在庫を抱えることになります。

5.資本論における信用創造と金融恐慌のメカニズム

信用創造

銀行は今お金0ドルだとします。そして①預金者Aから1,000ドル預かります。10%を預金準備金として自分の会社で寝かせ、②900ドルを会社Bへ融資します。③会社Bは900ドルをC社への支払いに使い、④C社は受け取った900ドルを銀行に預けます。すると⑤銀行は預金者Aへの債務1000ドル、C社への債務900ドルと、お金を持っていないのに合計1,900ドルお金を借金(調達)することができました。これを繰り返して銀行は支払わなくてはいけない債務をふくらませ、貨幣を増加させることができます。これを信用創造と呼びます。
しかし、例えばB社の債務が滞ると、新たに融資をしてほしいD社へお金を貸せなくなり、D社の業績が悪化して、D社の取引先E社が倒産するなど、負のスパイラルが続き、金融恐慌となるとエンゲルスはいいます。

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