【簡単】ブラックホールに飲み込まれるとどうなるか

ブラックホールに飲み込まれるとどうなるか 自然科学
【簡単】ブラックホールに飲み込まれるとどうなるか

「ブラックホールって何? ブラックホールってどうやってできるの? ブラックホールに飲み込まれるとどうなるの? 物理学って何だか難しそうだな…」

こういった疑問に物理学修士の筆者が答えます。

結論

ブラックホールとは、光すら脱出できないほど強い重力を持つ天体です。詳細は本記事にて解説します。

本記事の参考文献

本記事の内容

ブラックホールとは

ブラックホール

ブラックホールとは、光すら脱出できないほど強い重力を持つ天体です。上写真のように光すら脱出できない領域を事象の地平線といいます。またブラックホール(事象の地平線)の周りには宇宙ガスが回っており、これを「降着円盤」といいます。さらにブラックホールは流入してきたガスと降着円盤が衝突すると摩擦して超高温になり、太陽のフレアのように荷電粒子を放出します。この現象をジェットといいます。このようにブラックホールは物質を飲み込むだけでなく、物質を吐き出す性質もあるのです。

ブラックホールの歴史

ブラックホールの歴史

ドイツの物理学者カール・シュバルツシルトが1916年にアインシュタインの一般相対性理論から恒星の表面や内部の重力について計算した結果、恒星が自身の重力で押しつぶされて密度が高くなりすぎると、モノや光を無限に吸い込むようになることがわかりました。アインシュタインを通じて彼の論文は発表されましたが、発表の4カ月後に病死しました。
その後、1930年に、インドの物理学者スブラマニアン・チャンドラセカールが白色矮星の質量が太陽質量の1.46倍になると、半径が0の星になると提唱しました。ちなみに白色矮星は太陽質量の1.4倍になると中性子性になります。
さらに米物理学者ロバート・オッペンハイマ―は1939年は一般相対性理論を使って、中性子性が太陽質量の3倍を超えると重力崩壊が無限に続き事象の地平線が形成されることを導き出しました。ここからブラックホールの存在が示唆されるようになり、1967年に米物理学者ジョン・ホイラーによって「ブラックホール」と名付けられました。
そして2011年に、国立天文台とJAXAは、世界で初めてブラックホールの位置を特定しています。

ブラックホールの誕生

【簡単】ブラックホールに飲み込まれるとどうなるか

どんな物質でも圧縮すればブラックホールになります。例えば太陽は半径3km、地球はビー玉サイズに圧縮すればブラックホールになります。しかし、それだけ物質を圧縮するにはエネルギーが必要なので、ブラックホールは巨大な質量を持つ天体が、自分自身の重さを支えきれなくなって崩壊する際に誕生します。
ブラックホールには太陽の数倍の質量のものから数100億倍のモノまであります。太陽質量の40倍以上の恒星は、鉄燃焼段階まで進んだのちに、自重で支え切れなくなり、内部へ崩れ始めます。物質が内部に落ち込むエネルギーによって超新星爆発が起き、爆発で吹き飛ばされなかった中心核がブラックホールになります。
質量がより大きい70~260倍の恒星では小さい爆発を繰り返したり、逆に爆発が大きすぎることでブラックホールができないことがありますが、さらに質量の大きい260倍以上の恒星ではブラックホールが形成されます。

ブラックホールは星や宇宙ガスといった天体を飲み込んだり、ブラックホール同士が融合することで大きくなります。ちなみに私たちの住む天の川銀河やアンドロメダ銀河といった銀河の中心にはほぼ例外なく超巨大ブラックホールが存在します

ブラックホールの蒸発

ホーキング放射

天の川銀河の中心にあるブラックホールは1/100兆℃ほどの温度を持っています。温度があるということはなんらかの放射が行われており、蒸発して質量を失っているということなのです。
もう少し具体的にいうと、ミクロな世界では零点振動というどんな場でも完全に止まることができず、振動してしまうという現象が起きます。さらに重力による空間の歪みは零点振動を変化させるため、空間にエネルギーの偏りが生まれます。このエネルギーの偏りを表す指標こそが温度なので、ブラックホールはこの零点振動により蒸発しているということになるのです。

有名な物理学者スティーブ・ホーキンスは上記の放射を粒子と反粒子の対生成で説明しました。上写真のように不確定性原理によって粒子と反粒子が生成し、一方がブラックホールの中心、もう一方がブラックホールから離れる方向へ飛んだら、離れていった粒子はその場のエネルギーを持ち去ったことになります。このような放射はホーキング放射と呼ばれ、計算によってブラックホールの温度や熱放射の強度を求めることができます

ブラックホールに飲み込まれるとどうなるか

ブラックホールに飲み込まれると

上写真のようにロケットがブラックホールに飲み込まれると、ロケットはある領域から脱出不可能になり、みるみる飲み込まれていきます。しかし、ブラックホールから離れた宇宙ステーションから見るとロケットはいつまで経っても飲み込まれず、まるで止まっているように見えます。これは重力によって光の長さが引き延ばされることで、普段は1秒の映像でも1分や1時間に引き延ばされて見えるのが原因なのです。
またブラックホール近くで、少しでも距離が離れると重力の強さが異なるため、物体には潮汐力という引っ張られる力が発生します。人は体の頭と足の場所が違うため、潮汐力により体がスパゲティのように細く引き伸ばされてしまいます。これをスパゲティ現象といいます。

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