【簡単】絶対零度とは|超電導や超流動を解説

絶対零度と超電導について 物理
【簡単】絶対零度とは|超電導や超流動を解説

「絶対零度って何? そもそも暑いとか寒いってどういうこと? 絶対零度ではどんなことが起きるの? 物理学ってなんだか難しそうだな…」

こういった疑問に物理学修士の筆者が答えます。

結論

絶対零度とは私たちのよく使うセルシウス度で-273.15℃を表しています。詳細は本記事にて解説します。

TikTokの1分解説

絶対零度の1分動画解説超流動の1分動画解説

本記事の参考文献

本記事の内容

1.絶対零度とは

絶対零度とは

冒頭でも説明したように、絶対零度とは-273.15℃を表していて、地球上で観測された最低気温-89.2℃より約184℃も低いので、いかに寒いかがわかると思います。

ちなみに現在考えられている1番暑い温度はプランク温度と呼ばれ、約1.4×1032℃と想像ができない暑さです。

2.暑いとか寒いとは

暑いとか寒いとは

暑いとか寒いというのは、ミクロな世界で原子や分子の運動の激しさを表しています。私たちの身の回りでは酸素分子や窒素分子が音速くらいで飛び回っていて、それらが激しく運動すると暑く感じるし、逆に穏やかに運動していると寒く感じます。さらに運動が穏やかになり、原子や分子がほとんど止まった状態が絶対零度なのです。
絶対零度に近づくと、水銀やアルミニウムでは超電導と呼ばれる電気抵抗が0になる現象が発生します。また超電導になると物体に磁場が進入しないというマイスナー効果が発生し、磁石と反発する性質を示します。
またヘリウムは抵抗が0になる超流動現象が起こります。例えば、注射器を押さないと中から液体が出てこないのは液体には粘性(粘りっ気)があるからです。超流動ヘリウムは粘性がなく抵抗が0なので、注射器を押さなくても液体が出てきます。

ちなみにヘリウムは絶対零度でも1気圧じゃ凍らないです。

超電導とは

超電導の実用性

超電導とは1911年オランダの物理学者カルメリング・オネスが発見した「温度を下げて個体になった水銀をさらに冷やして絶対零度に違い-268.96℃になったところで電気抵抗が0になる」という現象です。この発見により2年後にオネスはノーベル賞を受賞しました。もちろん水銀だけでなく、鉛やニオブなどの金属にも超電導状態も確認されており、近年では銅酸化物が比較的高温(約15℃)で超電導状態になることも確認されています。
また1933年ドイツの物理学者ヴァルター・マイスナーは「マイスナー効果」という、超電導状態の物質に磁力線が入り込めない現象を発見しました。マイスナー効果により超電導物質の上に磁石を置くと、磁力線が超電導物質に入り込めないため浮かび上がります

超電導の実用性

超電導状態のように電気抵抗が0だと、発電所で作らた電気の送電時のロスを0%にすることができます。電気は通常、送電時に5%ロスしているのですが、そのロスが無くなるのです。
また円形の超電導体に電流を流すと抵抗がないため、発熱せず永久に電流が流れる状態(永久電流)を作ることができます。さらに永久電流で超電導磁石(普通では作れない強力な磁石)をつくることができ、病院のMRIやヒッグス粒子を発見した加速器に使用されています。今後、超電導磁石は未来の技術であるリニア新幹線や核融合発電などに応用されるのです。
病院にヘリウムが積まれたトラックが止まっているのをたまに見かけることがありますが、これはMRIの超電導磁石を冷却するために運ばれているのです。

超流動ではどんなことが起きるか

超流動ではどんなことが起きるか

コップに超流動ヘリウムを入れると、コップの壁をよじ登って外に出たりもします
なぜこのような現象が起きるのかというと、上写真のようにコップの中のヘリウムがヘリウムを引く力より、
コップの壁がヘリウムを引く力のようが強く、コップに内側にヘリウム原子100分くらいの膜ができます。
普通の水なら粘性(摩擦)があり、よじ登れないですが、超電導ヘリウムならサイフォンの原理によって、膜をつたって外に流れることができるのです(サイフォンの原理は位置が高いバケツに入っている水がホースを伝って登って位置が低いバケツの中に流れますが、ここでは超流動ヘリウムが膜を伝って超電導ヘリウムが登って、コップの外の低い位置に流れます)。

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