【簡単】光行差とは|光行差の原理や種類を解説

光行差とは|光行差の原理や種類を解説 自然科学

「光行差って何? 光行差の原理が知りたい。 光行差に種類はあるの? 物理学ってなんだか難しそうだな…」

こういった疑問に理学修士(物理学)の筆者が答えます。

結論

光行差とはイギリスの天文学者ジェームズ・ブラッドリーが1728年に提唱した「地球が動いていることにより、観測によって見える星の位置が季節によって変化する現象」です。詳細は本記事にて解説します。

本記事の参考文献

本記事の内容

光行差とは

光行差とは

光行差とはイギリスの天文学者ジェームズ・ブラッドリーが1728年に提唱した「地球が動いていることにより、観測によって見える星の位置が季節によって変化する現象」です。光交差と地球が公転する速さがわかると上式c=v/{sinθ’・sin(θ-θ’)}より、光の速度を秒速30.1万kmと求めることができました。※正確にいうとブラッドリーは光の速さで測った地球と太陽の距離であり、秒速30.1万kmというのはこれらの値を光速に換算したものです。
実際の速度は秒速29万9792kmなので、ブラッドリーの計算値は誤差0.07%とかなり正確な値となっています

光行差の原理

光行差の原理

光行差の原理は雨の中を歩くことに例えられます。上写真のように第3者から見れば雨は女の子の真上から降ってくるにも関わらず、その中を歩く女の子からするとあたかも斜めから雨が降ってくるように感じます。これと同じように、星の光が降っている中で地球から見ると、星の光があたかも別の位置から降ってくるように感じます。これが光行差の原理なのです。

光行差の原理詳細

さらに詳しく見てみましょう。観測者(地球)が速度vで公転していると、角度θの位置にいる天体が角度θ’に見えます。これはsin(θ-θ’)=v/csinθ’で表せることから光行差(θ-θ’)を求めることができるのです。

光行差の歴史

オーレ・レーマーの光速度

光行差が現れるということは光の速度は無限ではなく有限の値じゃなくてはいけません。17世紀までガリレオ・ガリレイを始めとする多くの科学者が光の速度を求めようとしましたが、失敗に終わっていました。しかし1676年、デンマークの天文学者オーレ・レーマ―は木星の衛星であるイオが木星の裏側に隠れる周期が季節によって変動することを発見しました。レーマ―はこの周期の変動から光の速度は有限であることに気づいたのです。
上写真のように光の速度が有限であると、地球が木星から遠ざかっている時、イオが1周して次に木星の裏側に隠れる寸前の光の到着が遅れるため、イオが見れる周期が長くなるのです。逆に地球が近づく時、イオが1周して次に木星の裏側に隠れる寸前の光の到着が早くなるので、イオが見れる周期が短くなります。この結果からレーマ―は光の速度を秒速22万kmと計算したのです。
実際の速度は秒速29万9792kmなので、ブラッドリーの計算値は誤差36%とかなり大きな値となっています。もちろんこの誤差が発生する理由は光行差を考えていなかったからです。
その後1728年にブラッドリーが光行差から光の速度は秒速30.1万kmと予想し、さらに1849年にフランスの物理学者アルマン・フィゾーは星を一切使わず、実験装置(歯車)のみで光速度の測定にも成功しました。

光行差の種類

光行差の種類

光行差には「1.年周光行差」、「2.日周光行差」、「3.永年光行差」があります。それぞれを解説します。

年周光行差

地球の公転による光行差で、星の種類に関わらず20.5″(“は秒角の記号で度に換算すると0.0057°)になります。

日周光行差

地球の自転による光行差で、星の種類に関わらず0.3″(0.000083°)になります。

永年光行差

近傍恒星系に対する太陽系の運動(秒速20km)による光行差 です。

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